2006年04月23日

ラスト・ヒーロー・イン・チャイナ 烈火風雲

原題:黄飛鴻鐡雎門蜈蚣
監督:王晶(ワンジン)
アクション監督:ユエン・ウーピン
出演:リー・リンチェイ、張敏、アニタ・ユン
1993年香港

リンチェイ主演の人気シリーズの番外編的作品らしい。
シリーズメインは、ツイ・ハークが監督だが、この作品は、鉄拳高やゴッドギャンブラー少年賭神の王晶監督。
予想通り、すべての場面にギャグ感覚をちりばめながら、テンポよくすすんでいく。

リンチェイは堅物なカンフー名人兼お医者さん。
清朝時代の話なので辮髪。お似合い。
引越し先の隣が娼館で、弟子達が浮き足だつのにむっとしたリンチェイが精神統一のため太鼓をたたくと、娼婦たちがお色気歌舞を披露する、という具合で、ばかばかしい場面もたくさん。

もちろん、メインのアクションシーンはさらに時間も長く、いろんな手をつかって見せていて、感心。
駅で戦う場面なんかはまあ普通で、吊り橋みたいなところで戦う場面あり、おまつりの獅子舞vsムカデ舞、あるいは、ムカデ舞vsにわとり舞。
(このムカデ舞はよくできてたなあ。)
最後は悪の親玉と一対一で、「酔拳」。
ワイヤーつかってるからか、全体にアクロバット的アクションが多い。
リンチェイが、ふだん禁酒してるのに、あえて酒を飲んで力の加減ができないように(酒を飲むと眠れる龍が目をさます!んだって 笑)するためそのへんの酒甕から酒を飲むんだけど、悪の親玉との対決途中だから、攻撃をさけつつロープに脚をからめてつかまったまま飲む、とかね。

あと、これも、いつも思うことだけど、香港のアクションシーンって、そのへんにあるモノを最大限に利用するのだ。
吊り橋場面でも、橋の板を使ったり。日本のやくざ映画なんかだと、ドスなどの武器があるせいか、人と人とのたちまわりだけで、たとえば部屋の中で戦うとすると、そのへんにある家具は単に戦う人にぶつかってこわれるだけだが、香港映画の場合、部屋の中のイスなんかを、一回限りの武器として必ず利用する(つまり投げつける)。
・・・という違いがあるような気がするのだけど。
まだ香港のはそんなに見てないけどね。

王晶監督の映画は、ばかばかしい場面も多いけど、ほんとにテンポがよくかつてんこもりで、すごい気前がいいと思う。おもしろくするためならなんでも、って感じ。
主役にも実にいろんなことをやらせる。
もちろん、見せ場は最大にもりあげてかっこよくさせるけど、それ以外のシーンではギャグをやらせたり、サングラスをかけさせたり(おしゃれなべっこうぶち)。ピンチにおちいったときのリンチェイの困った顔もご愛嬌。
「少年賭神」のときの黎明ほど、バカなことはやらされてないけどね。
あ、でも、鍼治療の場面とか、ちょっとバカだった。
(治療を施す医者が、「この療法は、鍼を同時に3本さす。ひとりではできない」と言うと・・・という場面とかね)

あと、香港アクション映画の特徴、というか日本ヤクザ映画との違いもうひとつ。
香港アクション映画では、悪の親玉本人が、悪側では一番アクション的に強いのだ。まず手下を始末してから最後に親玉、というのは日本ヤクザ映画でも同じだけど、たとえば、お竜さんのアクション的見せ場は、三下たちと戦う場面であって、最後に親分にとどめをさす段階では、お竜の勝ちはもうきまっているし、とどめをさすこと自体が目的であって、親分とのたちまわりは手続きでしかない。
そこへいくと、ブルースリー映画のときもそうだけど、香港アクション映画では、主人公VS悪の親玉のアクションはあきらかに見せ場なのだ。
この映画では、役人実は義和拳のボス、が悪の親玉なんだけど、彼とリンチェイとの戦いの時間が一番長い。この親玉をやってるおじさん、どこかで見たことあるんだけどなー。何かしゃべるたびにいちいち「ハッハッハッ!」と高笑い、または「フン!」と言う人。マンガチックに憎たらしい悪役。

チャン・イーモウの「英雄」は、すごくよくできたイメージ映画だったと思うし、アクション場面も上手にとりいれられていた。考えてみたら、ドニーも出てたし、すごいいいとこどりだったなあ。
でも動いているリンチェイをたくさん見たかったら、こちらの方がお得ですね。



posted by ゆずきり at 16:55| Comment(0) | TrackBack(0) | @home | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック