2008年11月17日

カンフー東方見聞録

原題 馬哥波羅 Marco Polo
監督 張徹(チャン・チェ)
脚本 張徹&倪匡(ニー・クワン)
動作設計 謝興 陳信一
出演 傅聲(アレクサンダー・フーシェン) 戚冠軍(チー・クワンチュン) 唐炎燦(ビリー・タン) 郭追(フィリップ・コク) 施思(シー・ズー) 黄家達(ウオン・カーター) 王龍威(ワン・ロンウエイ) 梁家仁(レオン・カーヤン) 劉家輝(リュー・チャーフィー) リチャード・ハリソン
1975年香港ショウブラ


お話:
フビライ・ハンの圧政に抵抗し、果敢にもハン暗殺を企てた義兄弟の復讐のため、4人の漢人の若者が天道荘という荘園で修行した上、フビライ・ハンに雇われたマルコ・ポーロひきいるモンゴル軍と闘う。

チャン・チェ映画って、濃いのにサバサバしてますねえ。
すっごい気楽な気持ちで見ていられるのにオモシロイし、気づくと乗り出してみてるのです(私は)。
そして今度も、独特のチャン・チェ式イディオム満載の映画でした。

チャン・チェ式イディオムとは。

@ヒーローは、クライマックスで腹に何か刺さったまま戦う。
A復讐をするにはまず修行してから。
Bその修行は、一見武芸とはなんのかかわりもなさそうな家事を行うことで修行となる。そしてその修行シーンは、だいたいにおいてユーモラスでコミカル。
Cさらに、本番試合・・じゃない、本番の戦い(=復讐)において、修行時のどの動作が本番のどの技に生かされているか分かりやすく映像で見せてくれる。
D女の人は、なにか理由をつけてクライマックスになる前にさっさと死ぬ。
E復讐するにおいては、そのころされた家族なり師弟なりが具体的にどのように死んだかをしっかり把握していることが必須。(まあそれはあたりまえか・・・)

といった、チャン・チェ映画にありがちなパターンをさします。
・・ってエラそうですねえ実に。

しかし今度もほんとにそういうもので構成された映画だったのです。
復讐のための修行とか、『少林寺列伝』のとき同工異曲。
スポ根みたいかも。
つまり、フーシェン:鉄砂拳、フィリップ・コク:軽功、チー・クアンチュン:金鐘罩、ビリー・タン君:怪力(なんて名前か忘れた)、の技を会得するべく修行して、それを実戦で使うわけですが、それって、「魔球完成!」みたいなもんじゃないだろうか。

主演はフーシェンてことになってるけど、今回も、おおぜいが主演て感じだったな。たしかにギャグ場面は傅聲中心だったけど。
彼の修行中や、さらには本番の闘いにも、コミカルな効果音ついてるし。
フィリップ・コクも、ジャンプの練習が【肥溜め】の中っていう小学生ギャグ的設定だった。フィリップ・コクの笑顔は、いい人満開で明るくていいですね。

敵は、ワンロンウエイとレオンカーヤンはあたりまえだけど、リュー・チャーフィーも敵方で、しかも、刀使いでカンフー中心じゃなかったのが少々意外。
レオン・カーヤンとチー・クアンチュンの筋肉はスゴすぎる。
フーシェン君は筋肉つきすぎじゃないとこがまた、いいですねえ。
ロケ撮影があったせいか、みんな肩のところが日焼けして皮がむけてました。
(漢人の4人はほとんどずっと上半身ハダカのまま)

最初の方で、フビライ・ハンの朝廷に刺客として乗り込む(そして殺される)人が、カーター・ウオンらしい。なるほど、りっぱでした。
で、義兄弟4人のうち、フーシェンとフィリップ・コクのお気楽コンビ、というか、修行中に笑いをとってたふたりは、生き残る。
小さい体で岩をはこばされてたビリー・タン君と、白人のマルコ・ポーロと同じくらいの背の高さの、いつも堅物なチー・クアンチュン兄貴は壮絶に闘った上、死んじゃう。このふたりは一人でおおぜいと闘うんですよね。
そんな闘いが最後にあって、そのあとすぐわりとあっさり映画が終わってしまうあたりも「チャン・チェ式」で、このパターンからは、「闘いのむなしさ」「死のむなしさ」みたいなのを感じる。
というか、最後の方の闘いは、たいてい乗り出してみてるから(みごたえもあるし)、急におわられるとポカンとしちゃうんですよね。

で、あっさり終わるのはいいけど、兄貴の死体、おいてけぼり!
この、仲間の死体をほっておくというのだけは理解に苦しみます。

posted by ゆずきり at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | @home | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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