監督 張徹 鮑學禮
アクション監督 劉家良 劉家榮 陳全 唐佳
脚本 張徹 倪匡
出演 陳観泰(チェン・クアンタイ) 姜大衛(デヴィッド・チャン)井莉(チン・リー) 鄭康業 王鍾(ワン・チュン) 田青 谷峰 馮毅 姜南
1972年ショウブラザーズ
『復讐ドラゴン必殺拳』に先立つチェンクアンタイ出世作。『復讐ドラゴン』も悪くないけど、やはり一匹目のどじょうの方がイキがいい。
チャン・チェ作品についてはつい壮絶という言葉を使ってしまうけど、まだまだもっと壮絶な作品があるのだろうことは予想しています。まだショウブラに入門したてなので。
とはいえ、これもまた壮絶と言わざるを得ない場面が最後に待っていました。
手負いのケモノ、じゃない手負いの主人公が「壮絶」な戦いを行う、というシーンをよく見かけますが、今回もそのパターン。
チェン・クアンタイ演じるマー・ヨンチェン(馬永貞)は、一人で何十人ものやくざを相手に、すごい傷を負いながら、何度も階段の手すりを壊して落下しながら、相当長い時間戦い続けます。
ふつうは「あの」状態を保ったままで、あんなに激しく動けるわけないのですが、そこはそれ、映画ですから。ましてチャン・チェ作品ですから。
アクション場面も濃いですが、話全体が、成り上がるやくざの物語としてまとまっていて、馬永貞というキャラクターの個性もよく描かれていたと思います。
『復讐ドラゴン』では「男らしいイメージ」でトバしてただけって感じでしたが、こちらでは、山東の田舎から上海の都会に出てきて、デヴィッド・チャン演じるタン・スーというカッコいいやくざに出会ってあこがれて、自分もああいうふうになろう、と目標を定め一歩一歩のしあがっていく男の姿を、若くて黒髪がキレイなチェン・クアンタイが好演しています。
一緒に山東から出てきた友達のことを、最後まで気遣っていたり、窮乏しているところからは無理に上納金をとらないなど、やくざなりに「良い奴」なところもあり、あくまで自分の腕力により道をひらいていく。素朴な上昇志向のある昔の男って感じで、チェン・クアンタイ良い役もらったなあと思います。
結構いろいろ、良いせりふも多かったし。
敵役も谷峰はじめそれぞれ個性的でちゃんとした役者がやってるし。
でもせりふもちゃんとある馮克安(フォン・ハックオン)が最初の方で死んでるのに、最後の青蓮閣のシーンにもいたような気がするけど。
とにかく、馬永貞の人となりがわかるような形できちんと話がすすみ、そのうえでのあの長くて壮絶な(と思わずいいたくなる)青蓮閣の死闘場面があって、最後は駅の場面で締める、あの終わり方もよかったと思います。
谷峰さんは名脇役ですね(とまた今さら発言)。彼がひきいる手斧派は、『カンフー・ハッスル』の元ネタってことなんですよね。『カンフー・ハッスル』で斧を投げあう場面では私は驚愕したのですが、それは「斧」を投げるなんて!と、リアルに想像してコワかったからで、なんか笑い切れなかったです。単に元ネタを知らなかったからかなあ。
現在、私は、人がやたらめったら殺されている(それもものすごく痛そうに)場面が連続しまくりの映画をみては「おもしろーい!」と思っているわけで・・・馴れの問題、だけではないような気もするけど、まあ、そのへんはそのうち追い追いに考えます。
手斧派が、いちいち袖の中に斧をしまう様が、おもしろかったです。
あとはやっぱりデヴィッド・チャンがおもしろい。
この人もショウブラ・スターらしく身体能力には優れているようではありますが、体格は小柄で華奢ですよね。顔もなんだか童顔だし。
にもかかわらず、常に堂々としていて矜持高く、それでいて茶目っ気もある。
キザな役やってても、どんどんやって!って感じです。
というわけで、次はやっぱり『報仇(ヴェンジェンス)』を見るしかないですね・・。
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