2024年01月18日

ファースト・カウ

世間の評判が高いようなので見に行ってみた。

1820年代のオレゴンが舞台。先住民と一攫千金を狙う者、すでに成功を手にしてさらに肥え太ろうとする者、なんとなくあぶれてるはんぱな者、がまぜこぜに住んでいる不思議な雰囲気。実際こういう感じだったのでしょうかね。みなさん着た切りスズメで常に手指が汚れている。でも水道もないものね。
先住民も、リッチな家にやとわれてお仕着せを着て英語もしゃべれたりする人から、掘っ立て小屋に住み気を推していて?拾ったけが人を介抱してくれる人までいろいろ。

主人公二人は、北方中国系(「おれたち北の人間は、広東ではヨーロッパ人(だったかな?)よりも嫌われている」)のキング・ルーと、ボストンのパン屋で修行したことのあるクッキー。キング・ルーは成功をもとめ、クッキーはそこまでいかずとも食いつなぎできればさらに良い暮らしを、てところかな。二人の知恵と技術で、ミルク入りのお菓子(ドーナツ、と字幕はなっていたが・・原語はなんだったかな?つくっている過程をみるとたしかにドーナツっぽいが)で財を成す。昔はこんな甘いお菓子なんてなかったのだね。シナモンとはちみつでさらにおいしく。しかしその牛乳はいったいどこから・・?という。

あの金持ち男の家にいた、きかざった先住民はどういう立場なんだろうか?その家でやとわれて働いている人もいるわけですが。雇い主は、先住民を働かせるには、痛めつけたり場合によってはころしたりするのを見せることは労働効率を上げるによい方法、と述べたりしている。その言葉が聞こえているのかわからないが、聞こえていても通訳が必要だったね、あの先住民たちは。

この映画の良いところは、二人が互いを裏切ったり憎んだりしないところ。それが、冒頭のシーン(現代、もしくは少なくとも20世紀以降)ともつながっている。

2019年

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2024年01月17日

カラオケ行こ!

みなさんの評判がよさげだったので。新作日本映画、あまりにもたくさんでなにから見ていいのやら、なので信頼のおける人々の高評価のものでスケジュールがあったものから見ていくスタイル。

原作漫画が人気だったようで、上映後のみなさまのやや高揚した話しぶりからして、原作ファンも満足させたみたい。
原作ももちろん知らない私も、とても楽しめた。
けっこう奇跡的な成功じゃないだろうか。特に主人公の中3の男の子、よくあんなにぴったりの子がオーディションに来てくれたよね。実年齢でなく演じるのは難しかったと思うし、彼にとっても、ほんの短い間にしかできなかった役だったはず。齋藤潤君。
ロケは関東だったようだけど、設定は大阪。それも中心地ではなく、とはいえ少しずつ開発もはじまりつつあるような場所。設定大阪、ていうのはやっぱり強いと思う。あの言葉は、年齢とか現代風とかを超える普遍性があると思う。

監督は山下敦弘、くらもちふさこの漫画の映画化も監督してたよね。見てないけど。そういう世界、みずみずしく若い気持ちを描くのが得意なのねきっと。

全身黒で決めててほかのお仲間にくらべるとずいぶんとスッとしてるやくざの兄さんの綾野剛もよかったです。
あと副部長の人も。
ラベル:2023年
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2024年01月14日

すいばれ一家 男になりたい

アマゾンプライムの東映オンデマンド(実際はオンデマンドではないよね・・ただの配信)で見た。
プライムビデオの値段にプラスしてオンデマンド代を払っているので、見るべきものをさっさと見よう運動。

タイトルは聞いたことがあり、話もいろいろ聞いたことがあるせいか、見ていてデジャヴ感があることしばしだったが、初めてみたはず。
「すいばれ」ってなにかと思えば、ちいさなテキヤ稼業のことらしい。雨が降ったらバイにならない、だって。
主役の山城新伍の特技がスケコマシで、かつ戦後のどさくさに捨てられていて親の顔も知らない、だから誕生日は1945年8月15日にしてある、という設定。そんな「なめ信」が、上野に出てきてすいばれ一家(親分、宮園純子)に世話になる。
なめ信はもちろん女好きなのだが女の人たちも積極的に寄ってくる、という設定。
現代では作れない内容ではあるが、鈴木則文監督なのであり、かわいらしいギャグもたくさん。
高倉健の死んで貰いますのポスターを拝んで任侠やくざにあこがれる潮健児とか、ゲスト出演的に出てくる2のセンの菅原文太とか、悪役が遠藤辰雄と小池朝雄で、遠藤さんはいつもの通りだが、小池朝雄はちょっと「あらそうなの?」とか言ったりもして少しリラックス(?)モード。
良い親分はなぜか有島一郎。
なめ信が、女スターの使用済み下着をバイするのだけど、そこで出てくるのが他社の女優さんの名前をもじったもの。日活さゆりちゃん、大映辺見マリ、松竹栗原小巻。そういば東宝がないな。あ、それは有島一郎(東宝クレジットになってた)が出演しているから気をつかったのだろうか。
最後は結局悪徳やくざとのいざこざになるのだけど、そこのアクション場がどことなくコミカルで、とくに山城新伍と関山耕司が、互いに相手の服をびりびりやぶってるのを早回しにしてるのとかおかしかった。そしてそのシーンのセットなのかもう壊していいといわれたどこかの店なのかわからないけど、キャバレーの壁紙がカルピスの包装紙のような、白地にネイビーブルーの水玉。家具とかは白で、これはなかなか可愛かった。
宮園純子のたった一人の手下の女優さんの名前がわからない。時美沙って人なのかしら?
東映任侠もののパロディテイストもある、艶笑もの、かしら。すいばれ一家に入るときの盃事の内容とか・・これはエロ冗談ですね。前述の関山耕司とのシーンとか、そういうところはたわいなくて憎めないです。
菅原文太が亡き妻のお墓があるんですという話をしているのを見て『緋牡丹博徒』を思い出すような人には、彼の出演シーンも、あまりにもいかにもで笑えます。クス、とね。

賀川雪絵ちゃんが出ております。ちょびっとだけ。
ラベル:東映 1971年
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2023年12月15日

富都青年

原題は「アバンとアディ」という感じで主人公二人の名前になっている。香港でみた。富都とは大都市のことかと思ったら、マレーシアのフドの当て字だった。

ウー・カンレンは2023年の忘れられない俳優の一人。それもとくに重要な一人。
東京国際映画祭の『離れていても』の大陸から香港にやってきたヤク中お父さんといい、この『富都青年』の役といい。社会のどん底にいる人の役続き、あと、ネットフリックスで見たドラマ『模仿犯』も、刑事だけれどいろんな理由でかなり暗い役。そのどれもがよかった。
『富都青年』の、補聴器つけて黙々と労働する様子、最終的におちいった境遇で必死に自分のことを語る場面はとくに忘れがたい。

アバンとアディは、まだ大人になりきってないうちに、まだまだ庇護が必要なときに、放り出されてしまった人たち。なんとか生きてきたけれど、ちょっとしたことですぐに転落する。それでもまともに生きようとしていたのに。

『富都青年』、沖縄の映画祭で上映されたそうなのだがノーマークだった。一般公開を強く希望します。
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2023年12月02日

モナ・リザ・アンド・ブラッドムーン

なんとなくよさげ、と思って見に行った。
そしてよかった。わかるわかる、な愛にあふれた映画。

10歳のときから12年くらい精神病院に閉じ込められていたコリアンの女性。とつぜん、他人を自分が思うように動かせるような能力を得て、病院を脱出し、ニューオーリンズの街に踏み出す。
彼女を最初に助けてくれたの、女性だったよね。一緒にいた男に靴脱がせて靴をあげるの。
こういうのわかりやすすぎるような気もするけれど・・。でもやっぱり、よかったよかった、と思うね。
「2ドル。あー、ガムとか買えるね!」みたいなセリフもわかりやすすぎるけど、でもやっぱり言ってくれてよかった、と思うよね。

いろいろな人々が助け合ってるのですね、立場いろいろで。必ずしも女ばかりが助けてくれるのではない。(でも、女の人は、基本的には助けてくれてたよね。男は両方)
そういう中に踏み出したモナリザが、少しずつ、その関係に入り込みながらも自我を出していくのがとてもよかった。
男の子もよかった。よすぎる。

基本お伽話なんだけど、(DJの男の人もすごいまともだったね。しかもかっこいいし)、最初に登場したときには拘束衣を着せられていたモナリザ。その10年分くらい、彼女はずっと自発的行動を禁じられてたのだものね。当然よ!


ラベル:2023年
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香港怪奇物語 歪んだ三つの空間

原題 『失衡凶間』3つの中編から成るホラーオムニバス。
うち一本がフルーツ・チャン陳果が監督。ということで見に行った。

これはある意味ネタバレなのですが・・フルーツ・チャンのインタビューによると、中国公開が決まっていたので、幽霊やおばけが「いる」ことにはできない、と。ではどうしたのか、というのは見てのお楽しみ。
→こちらの「ムー」のインタビューにて。


とはいいつつ、このあとは、将来の自分のために、簡単に話を書きますので。







第一話・・・チェリー・ガンと伍詠詩、關楚耀出演。チェリーは高校生のときに衝撃的な場面に出くわす。そのことは忘れていたつもりだったが・・という話。誰かがずっとそばにいる、ことのうれしさと恐ろしさ。
劇照、木星さんだった。原題、『暗角』。

第二話・・・『死場』おまちかねフルーツ・チャン監督。ユーチューバー(字幕では「ライバー」となっていた)ふたり、投資アドバイザーのジェリー・ラムと、事件探索型(?)の若い女性セシリア・ソーがおちぶれた感じの商場(領先、という企業が入っているのだが、これは実在の領なんとかのことね)でライブレポート。ジェリー・ラムは仕事でやっているが、セシリア・ソーはほかの目的があった。
現場から中継していて、ある場面でセシリアが「通報する」と言ったら動画をみている人々は、そんなの普通じゃないか、自分で解決しろ、みたいにいっていて、こういう感覚、一時よくありましたね。最後は悲しい終わりで強烈。すべてフルーツチャンのオリジナルというわけではないようだけど、以前に佐敦かなんかであった火事をヒントに、舞台を商場に、という。
ジェリー・ラムが商場を移動しながら中継していると、時はまだCovidの影響があるころ、マスクの人は多いが、なんとガスマスクの女性が映りこむ。なんだあれ?というそこから「ホラー」が始まります。
楊偉倫が出てた。

第三話・・・『唐樓』馮志強監督。『懸紅』の監督ね。これはリッチー・レンと陳湛文、さらに車保羅に寶珮如と、なかなか良い顔ぶれ。ヒロインのネット小説家は吳海マ。リッチー、最高。みんなが思うリッチーの姿。ナイス!唐樓、なかなか広くていいじゃないの・・広い、とか思ってしまった。。まあ電気とか水道とか、エレベーターないとかあるのだろうけど。

ホラーというのか、ホラー風味なお話でしたね。
フルーツ・チャンの盛り上げ感はやっぱりさすがではあった。あの、トイレであんなことになってしまったお姉さんのいきさつとか・・。

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2023年12月01日

主教山の配水庫 (前深水埗配水庫)

これから書くことは、行ったことのメモでなく、いつか行きたいことのメモ。
そういったメモをどこに書いたらわからないので、ここに書くことに。

深水埗の主教山という、小高い丘みたいなところで、工事をしたらローマ式の古い水道施設が発掘され、地元の人たち含めて保存運動がおこり、結局保存され今はガイドツアーがある、という近来の事案としてはわりとハッピーエンドなことがありました。
今でもガイドツアーは大人気らしく、今回、香港行を早く決めたのにグズグズしていて、今みたらやっぱりもういっぱいでした。

こちらで申し込むようです。
水務署

なぜすぐに申し込まなかったかというと、階段上れるかなあ・・という・・。情けなや。

でもいずれは行きたいと思います。すぐ近くにはほとんど毎回といっていいほど行っていたのですが。

さて、香港の水道施設は、最古のものが香港島にもありました。
しかし、こちらの番組によると、ごく一部が歴史建築に指定されているだけで、放置されている模様。


鏗鏘集:尋找古「寶」痕跡


こういった番組も、またいつ見られなくなるかわかりませんので、水道施設の部分の内容をかいつまんで。
・水道施設(供水道)は1877年に完成
・積み上げた赤レンガの上に、Z型の石を組み合わせて補強?している
・薄扶林水塘供水道、の名で一応歴史建築に指定されているが、範囲があいまい。
・石に番号が振られた施設が32あるが、16か所しか残っていない。
・10〜17号までは、瑪麗医院ができたときに壊され、香港大学ができたときにも、かなりの部分が壊された。


薄扶林村には昔から行きたいと思っているのだがなかなか。

薄扶林村の昔の牧場は、毎週金土日には、ガイドツアーがあるらしい。まあそこまでの時間はないが、ただ見るだけなら、団体でなければ予約はいらないようです。

薄扶林牧場
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2023年10月29日

烈火青春 4Kレストア版ディレクターズカット

ヒューリックホール。これもゲストなしだが、さすがにまあまあ埋まっていた。一回だけの上映だが、一般公開するのかな。
実は6〜7月に香港でもこの4K版を見た。

最後の砂浜のアクションシーンは、不本意ながらつけた場面らしい。離島の宿で、二階にキャシー(パット・ハー)、下にトマト(イップ・トン)とルイ(レスリー)と、あとたしか湯鎮業もいたかな?あの構図がすばらしかった。離島ではみんなすごく日に焼けてたな。

アクションシーン、好きだけどな・・イップ・トンがたのもしい。
ラベル:1982年
posted by ゆずきり at 14:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画@映画館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

相撲ディーディー

シャンテシネスクリーン2。
インド映画があまり見当たらなかったが、これは時間もなんとか合ったので見た。(レスリー烈火青春のために、上映後のQAはパスした)

おもしろかった。病気のせいもあり太っている女の子が州の柔道チャンピオンから転身。母親には早く結婚しろ、そのためには痩せなくては、脂肪吸引しろ、とまで言われている。でもあるとき、日本からきた相撲取りに出会い、相撲に挑戦することに。
女子相撲の世界大会をやっているとは知らなかった。映画の中では、台北や香港でやっていた。

理学療法士の彼がいたおかげでいろいろ解決、ではあったな。これがまた、わざとだと思うが、細っこい俳優さんだった。目はすごく大きい。

主役の女の子はすごくがんばってた。9か月くらい訓練した、とか。そうしないとできないよね、あの完璧180度開脚。
posted by ゆずきり at 13:30| Comment(0) | TrackBack(0) | インド映画@映画館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月28日

西湖畔に生きる

原題「草木人間」。これはつまり「茶」ってことらしい。茶の字には、草と木の間に人がいる。と監督。

これはワールドプレミアだったので、大勢が登場。ひとり人気ものの若手がいたので、ヒューリックホールだが早々に売り切れていた。

映画は、茶畑のある山の風景から始まるが、そのあと、ほとんどどんでん返しに近い内容(映画祭サイトの紹介によれば「経済環境の変化の中で揺れる」。平たくいえばおかあさんがマルチ商法にはまる)があり、最後はまた茶畑。
シリーズものの巻2であるらしい。1は、ちょっとみようかなと思いつつ例のごとくみそこねていた『春江水暖』。

つまらなくはないが、トータルで見て、こういう風にしよう。うん。と監督が思ったことをそのまま(お金があるから?)実行された、て感じだった。音楽梅林茂。見に来てた。



ラベル:2023年
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年少日記

ヒューリックホール。
一番楽しみだった映画。期待を裏切らず良い映画だった。でもつらい場面も多かった。
そしてそのあと、楽しみだった理由の大きい部分、ゲスト登場。監督ニック・チェク[卓亦謙]、および、ロー・ジャンイップ君が登場!オサレな衣装で、小柄で緊張したり感極まったりの監督をきにかけて、フォトセッションのときに、ほらこっちだよ、みたいにしてるのがウフフ、だった。
質問したら結構しゃべるね。さすがベテラン。

きちんと感想書きたいがとりあえず。

映画祭的お楽しみはゲスト。
監督は、この話をつくるきっかけは、の質問に対し、学生時代の友達で自殺した人がいた、直前に会っていた。そのあとなくなったことを知り、どうしたらよかったのか、とずっと思っていた・・といいながら、映画祭の緊張も併せて、涙ぐんでいた。小柄で素朴な感じ(に見える)ので、ザ・オサレ衣装のスター☆のジャンイップがよしよし、してるようにも見えるときも。

上映前、エレベーターが閉まりぎわに小野=盧鎮業が見えたので手を振り、上がってきたのを待ち構えて写真およびサイン。
彼の監督作『春夏之交/那年春夏・之後』にサインしてもらった。(ちなみにこのDVDは、民主運動をめぐるドラマとドキュメンタリーで構成されている)
上映後、友達に通訳してもらって、監督はやらないの?と聞いたら、やるよ〜でも脚本書くのに時間かかるから。と答えてくれました。
また、子役の方との交流は?と言ったら、自分の出番がなくても、毎回見に行っていた。とても賢い子で、泣くにしてもただ泣くのでなくその意味をちゃんとわかって泣いていた。とのこと。

中学校(日本でいえば高校くらい)のごみ箱から、自殺をほのめかすメモがみつかった。先生たちは対処をめぐって会議をする。そんなのネットから拾ったのかもしれないし、と軽口をたたく先生(梁祖堯)の言葉に(心の中で)激しく反発する鄭先生(ロー・ジャンイップ)。彼には、思い起こすことがあるのだ。

彼が思い出すことは、よくできる弟と、そうでもない(学校等の成績的には)兄の子供がいるある家庭のこと。良い学校やピアノの演奏といった、ブルジョワな表面的なことだけを大事にするDV親父(ロナルド・チェン鄭中基)と、それに従うしかない母(ワイ・ローサ)。
この兄を演じるのが黄梓樂くん。かわいすぎるしけなげすぎる。ロナルド・チェンは、脚本を読んだときこの役を引き受けるかしばし悩んだとのこと。どの場面でもひどい父親だから。子供を体罰する場面もたくさん。(奥さんも殴る)ほとんどの場面で、撮影が終わるごとに「ごめんねごめんね」と言っていたとのこと。

結局、鄭先生は、良き先生になるべく努力を続け、メモを残した生徒にもリーチすることができる。この終わり、はともかく、手法は、どうなのかな・・と思わないでもない。先生と生徒なだけでなく、友達になりたい。というのはいつでも成立するとは限らないのではないかと思う。
あと、お母さんのその後は気になるな。
話のスタートは、監督の体験からなので、主眼のテーマは残された人はどうしたらいいか、どうしたらよかったのか、であり、こどもから大人になる過程をへてそれが描かれている(あるいは問うている)映画だった。

キャストいろいろ。
途中、級長さん(『ソロ・ウェディング』のサブリナ・ン呉冰)と、鄭先生と、カウンセラーの先生(邵美君。上手。舞台の俳優さんらしい)が海辺に行くシーンがあった。サブリナ、可愛いね。香港人なので、25,6歳くらいでも高校生の役。
同じく、20歳すぎでも高校生役は、周漢寧。
高校生役で戴玉麒と歸綽嶢、この二人はVIUテレビのドラマに出ているらしい。陳漢娜、梁雍婷(ロナルドの秘書)も。レイチェルはいろいろな映画に出まくっているが、『藍天白雲』のインパクトが凄かったので、そのあとがなかなか・・のような気がしなくもない。
学校の先生役で麥芷誼。『同班同學』で主役級だった背の高い人。

そしてプロデューサーはイー・トンシン。
香港での謝票や発表会的な場で、ひときわでかいイー・トンシン。監督が小柄なので並ぶと親子チックなのでした。

タイトルは、小学生の鄭有傑くんが日記をつけていたから。ハロー日記くん、て。かわいい。

香港の若者の自殺率はどれくらいなのだろう。ここ数年の激震に若い心が影響を受けることもあるだろうし、そうでなくても、やはり若い心は傷つきやすい。ましてや子供なら。
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2023年10月27日

バイタル・サイン 【送院途中】

ヒューリック・ホール。残念ながらゲストなし。そして平日のせいか、後ろの方はかなりあいていてもったいなかった。

ツイートより

今日は『バイタルサイン』ああネオ君来て欲しかった。終わる頃には自分も香港にいる気持ちになる香港映画らしい(自分基準で)香港映画でした

・・ちなみに。もうツイッターて言わないのですね。でも昔の名前で呼んでいます。

ネオ君、ほんとに来てほしかった。あとやっぱり監督にきてほしかった。バスの事故は、かなり以前のやつがこの映画と似ているけど。
いきなり移民の話が始まって、ああ・・と。
アンジェラ・ユンが「Miffy姐」と呼ばれており、似合いすぎでかわゆい。



監督:ヴィンシー・チェク[卓韻芝]
ラベル:2023年
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2023年10月26日

毒舌弁護人

シネマート新宿スクリーン1。
映画祭のトニー・レオンマスタークラスが取れなかったし、このタイミングでしか行けないので、行ってきた。

ツイートより
第一回はイヤホンつけて機内鑑賞だったけど、今日は映画館の大きな部屋に響き渡るヂーワーの毒舌を聞けて、まるで法廷にいるようだった!ツェークワンホウも圧倒的な存在感!この二人の舞台のベテランが弁護人と検察官を演じると、伝わるものの力が違います!ヂーワーカッコいい〜!

いやほんとに、しゃべる力を最大限に生かした役柄だったな。60歳を過ぎてるとは思えない若々しさながら口元の控え目なしわがチャーミング。
ヂーワー演じる林涼水は普通に金儲けとかもしたいと思っている人だけど、前半のだらけた態度の時であっても、ちゃんとツボはおさえている。両親のためにお弁当万引きした人の判定とか鋭かった。

大きい画面で見たので、せりふはあんまりないフィッシュ・リウの貫禄の芝居も楽しめた。

今回日本語字幕で見て、さすがに内容がより正しく理解できて、それゆえにさらに興奮。
取返しのつかないことをやってしまったが、偶然出現したチャンスで全力で挽回を図るところもすごくよかった!
あの女性弁護士も、実は同じだったわけよね。

MaikingWavesでもチケットとれたのでうれしくてたまらない。
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離れていても  原題:但願人長久

東京国際映画祭、シャンテ2。
シャンテ1だとゲストQAで椅子がでるけど、シャンテ2は、ゲスト立ちっぱなしなのね。大変だ。

湖南省から香港へ移住してきた一家。そこの姉妹の長女を中心に、父とのかかわりを描く。1997年から2017年までの20年間、父はウー・カンレン一人が演じ、長女は、子役(愛らしい)・若い女優さん・最後に監督自身が演じる。(姉妹も3名、最後はアンジェラ・ユン)
家では湖南語交じりでしゃべりつつ、こどもたちの広東語はネイティブなみに。

父はベトナム移民に仕事をもらっていたらしい。でもちょっとあやしい仕事だし、薬もやっている。だから最後もああなのだけど。
あの終わり方(父の最後のシーン)もいいね。ウイリアム・チャンの編集ってことかな。

プロデューサーがスタンリー・クワンとジュン・リーだったのだけど、スタンリーは、脚本審査で脚本を読んで気に入ってくれたのだそう。それでウイリアム・チャンも連れてきてくれたらしい。ふたりはやさしかったです、とのこと。

貧しい家庭というのがどのような生活環境で暮らしているのか、よくわかる映像だった。ベッドに一人で寝られない。時には親子3人で。

会場からの質問に答え、監督は、やっぱり何人かといえば香港人、と言っていた。湖南にかえって湖南語をしゃべるとみんなにびっくりされるけど、香港もごみごみしていやなのよ、などと言うけど、それこそ香港人だからってこと、と。(ちょっと不正確かも)

ウー・カンレン、よかったのでは。困った人だけど、結局長年ぶちこまれているので、もうなんだか枯れている。そんなお父さんに、アンジェラ・ユンの妹は結構まめに助けに行っている。アンジェラは馬尿埔の件で運動して裁判所から呼ばれたり。
でも、主人公(姉)も、最後に一緒に飲茶してよかったね。

題名は、テレサ・テンの曲からなのかしら。

監督 サーシャ・チョク[祝紫嫣]

シャンテスクリーン2にて。
最初の上映は、ワールドプレミアで、ウー・カンレンや子役ちゃんたちも来ていた。
ラベル:2023年
posted by ゆずきり at 15:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 香港映画@映画館 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月25日

成功補習班

とても良い映画体験だった。
ラベル:TIFF
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ムービー・エンペラー

原題、紅絨先生。ヒューリック・ホール
ラベル:TIFF
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白日の下

東京国際映画祭にて。ヒューリックホール。

2回目、10/31 シネスイッチ銀座。



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2023年10月22日

愛してる!  原題:我愛你

中国・日本映画週間にて。トーホーシネマズ日本橋スクリーン1。

監督・脚本、韓延(ハン・イェン)
原作は、韓国の漫画とのこと。

男やもめの倪大紅が、惠英紅と出会い、最初はぶつかるも、互いに好きあうようになる。
英紅の友達の夫婦が、梁家輝と葉童。
原作はどういう設定なのか、英姐は、粤劇の往年のスターの家に同居し、彼女の世話をしつつ、廃品回収で生計を立てている。大紅の方が経済状況は良い。
舞台は広州なので、広東語と普通話がまじりあう。何珮瑜(『神探大戦』のらうちん娘)も、大紅の娘役で出ていて、彼女およびほかの香港勢はみな半分くらいは広東語だった。ほかの人も両方の言葉・・だった気がするが、そういえば病院のスタッフたちはみな広東語だったような?大紅は、「北の方から転勤してきた(そしてそのままそこで引退した)」と言ってたので、基本普通話。だが、広東語もわかってはいる感じだった。
大紅が勤務していたのが、遊園地と動物園が合わさった施設で、そこにいる象や、悲恋の粤劇往年スターカップルが、主人公たちが重要な選択をするときに影響を及ぼしている。

カーファイさんは結構しわしわになっていたが・・そういうメイクだったのかな? 相変わらず上手で、英姐と大紅カップルにもおおきな影響を与える生き方をする人として存在していた。妻がイップ・トン。

我愛你、はもちろんそういうセリフもあるが、サム・ホイの歌としてもメンションされる。

年をとって、病気にもなるって、やはりつらいだろうなあ。老後は経済問題と病気問題がとてつもなく大きいな。

主役は英姐と大紅で、イップ・トンとカーファイさんは、特別出演、と書かれていた。
ラベル:2023年
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2023年10月20日

朧夜の女

朧夜の女
Woman in the Mist
監督:五所平之助
出演:飯塚敏子、徳大寺伸、飯田蝶子、坂本武、吉川満子、佐分利信(お医者さんかしら?)

1936年
日本
111分

JAIHO滑り込みにて。
とてもよかった。
描き方に余裕がある。
街の様子も、セットなのかロケなのかわからないが、かなり生き生きと描かれていた。坂本武の家業(染物屋=洗い張りやしみ抜きをやってる)。武自身も働く。おかみさんの吉川満子がとてもよかった。

ツイートより。

多分初めての五所平之助監督作品。話も演出も役者さんたちも良い。飯田蝶子のところへ吉川満子が相談に行くところ、二人ともとても良い。満子可愛い…。染め物屋というか洗い張り屋さんの商売の様子、蝶子が働く様子も良い、と語彙がないけど本当に深く静かに良かった

腹に据えかねることがあり蝶子さんとこへ行く満子さん、蝶子さんに調子良く宥めすかされてちょっと落ち着き、こめかみに貼ってるやつをピッと剥がして見つめ、またペロっと舐めてから貼ってて、そのあとには、まあわかりましたよやりますよしかたないやね、て顔になってるその一連の流れが☺️

【ネタバレ】
腹に据えかねること、というのは、夫の坂本武が、バーの女とデキてしまってこどもができちゃったんだ、うちはこどももいないし、ひきとって育てたいと思う、といわれたこと。実はこどもの父は甥の徳大寺伸(学生)の子供なのだが、彼を育てるためにひとりで頑張っている妹(飯田蝶子)と甥の将来を思って自分の子ということにしたのでした。「二つ身になったら」別れる約束だから、と。
引き受けたらよい評判になるよ、と蝶子はじめ周りに言われて、蝶子もはりきって、じゃあ。という吉川満子、事実を知ったらどんなに悲しむか。いや、彼女はそうでもないかも、やはり蝶子だね。
ラベル:1936年 松竹
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2023年10月17日

とても素敵なこと ー初恋のフェアリーテールー

ツイートより。
JAIHOにて『とても素敵なこと-初恋のフェアリーテール-』1996年イギリス。日本でも映画祭で上映されたという《爽やかな青春ゲイ・ムービーの古典》とな。団地のお隣さん同士のティーンの男の子たちと、その周りの人たちの話。なかなか面白かった。ロケ地の団地の敷地でのエンディングが確かに爽やか

片方の子のお母さんがめっちゃ強い。良くも悪くも。いい人でもあるのだが。彼女が一人で育てている一人息子、多少の葛藤はあっても自分の気持ちに素直になれる良い子。団地はThamesmeadというところで、ブルーを効かせてなかなか素敵に見える。音楽も緩いけどイギリスっぽいのも良かった

日本語題は映画祭の時のタイトルなのかな、「素敵なこと」じゃ漠然としすぎてるってことかな・・原題 Beautiful Thing


元々は舞台の作品だったようだ。なるほどそういう感じも。ママ・キャスのエピソードとか歌とかサウンドオブミュージックとかも良かった。

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JAIHOの、もうすぐ配信おわりますよリストからイギリス映画をピックアップ。
1996年のだからなつかしめの緩い音楽がかかり、ママキャスのIt's Getting Betterも。ママ・キャスの曲だと今回知った。(誰かが・・Beautiful Southがカバーしてたような)
若い男子同士のゲイ初恋ムービー。シングルマザーに育てられているちょっとかわいい子ジェイミーと、父や兄からDVを受けている隣の子スティー。幼馴染でもあるようだし、団地はステキだし、イギリスらしく個性あふれる人々がでてきて、それぞれの個々の行動のこれはいいけどこれはなぜ?なところも含めてよかった。

男子たちは15,6かと思われますが、シングルマザーは35歳で27歳の男とつきあっている。「サンドイッチ作って!」と命令できる相手。彼もよい人なのではと思うがたぶん捨てられてる。あまっちょろく見えてるんでしょうね、彼女からは。


ここからネタバレ。

最後は、若い男子同士が、人目を気にせず、団地の広場でダンスする。おそらくまわりの住人はほんもの。なわとびしながら見てる女の子がいたりして。
で、少し前に息子たちの後をつけた結果ゲイであることを把握したお母さんは、同じく団地の同じ廊下に住んでいる、息子たちと同い年くらいのママ・キャス好きの女の子とダンスするの。男子同士もいいし女子同士も別にいいじゃない?みたいな感じ?息子たちが悪い意味で「特別」なのではない、ということを見せるためにやった・・と私は解釈したのだが。
友達に向かって、「孫はあきらめた」と言ってたので、受け入れてるわけですね。(ちなみに、スティの方は、家族にバレたら殺される、とおびえていた・・気を付けないと)

お母さんと息子は、ほんとは仲良しなんだけど、お母さん自身もやはり緊張感をもって生きているし、ときどきふざけすぎの態度が息子に嫌われる。でも、スティがDVを受けてると知ったら、自分の家に泊めてやる。学校から、息子がサッカーをさぼって帰りましたよと先生に言われたら、テケトーなことを言ってあら具合が悪かったんですよと言い張ったり。このおかあさんが、ザ・イギリス人に私にはみえておもしろかった。ただ、あくまで96年の話なので、今はこういう人って描かれるかどうかわからない。でも正直で、基本的には良いと思うなあ。
男子よりも女子が(年齢にかかわらず)エキセントリックだった、全般に。
ちなみに、学校の先生は、インド系で、学校でもインド服を着ていた。

ママ・キャス好きな子は、むろん当時としてもその若さでママ・キャス?というギャップはあり、ママ・キャスがどうやって死んだか知らなかったりする。それでもそういう風にファンになることって、あるよね。わかる。



ラベル:1996年 団地
posted by ゆずきり at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス映画@home | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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