レオナルド・ディカプリオは『ロミオ+ジュリエット』以来認識、そこそこチェックしてます。
実在の人物、FBIの捜査局長を48年間もやったフーバーの話。
母親や側近との関係、「スピード」って仇名の由来など、在任時にはおおっぴらに話題になることはなかったであろう彼のプライベートについての話をおりまぜつつ、法の壁をこえてアメリカ国家を「敵」から守ろうとした姿を描く。
めったにみないハリウッド映画。アメリカ映画。
『ミスティック・リバー』はおもしろかったけど、暗い話で、もうほんとにイヤになる言葉なんかもあった。
法の壁をこえて、というか、法を変えてでも、捜査がしやすいようにする、のに熱心だったのだな、フーバーは。
また、共産主義が大嫌い。
そこまでは、そうだったんだろうな、と予想できたが、さらに、大衆の無関心というのも意識している人だったようだ。米国は狙われているのに大衆はきづいていない、みたいな。ギャングが人気あるなんてけしからん、とか。
部下の服装や身だしなみにもうるさい。
ファイリングは大好きで得意。
イーストウッドの映画を見ていて、なんとなくいつも居心地わるいというか、息がつまる感じなのは、映画の中で表現されるいろいろな立場のスタンスのうち、イーストウッド自身はどこを支持している(信じている)のかがわからないところだ。
私がわからないだけでしょうか。
『グラン・トリノ』の場合は、当然、彼自身が演じている役のスタンスが彼のスタンスだったんだろうけど。
たとえば、フーバーと側近のクライド・トルソンの関係について。
イーストウッドは基本的には古典的に「男らしい」人だと思うのだが、少なくとも、他人のそういう関係については、是としている、のだろうか?
最後の方で、発作の後遺症でよれよれなクライドが、フーバーをたしなめるところがある。回想記にある、フーバーがカッコイイ場面について、うそがある、と。
クライドは、フーバーとのプライベートな関係においても、うそをつこうとしたフーバーに対してはっきりと怒りを表明したし、あんなふうにひたすら感じよくしているだけにみえて、フーバーの良心係をしていたのだな。役立ったかどうかはわからないけど。
年をとったフーバーが回想記を口述する、という設定なので、しょっちゅう過去と現在あるいは最近を行ったりきたりする。
最初は、老けメイクに単純に関心したりしているわけだが、徐々に、人生の終わりにむかっていくな、という感じがしてくる。
それでも、フーバーとクライドが言い合いをしている場面では、ふたりのほんとうの若さが作用して、なのか、顔はふけてるけど若いふたりが何か言い合ってる、というふうにみえるときがあった。
で、それを観て、なぜか『フェリスはある朝突然に』を思い出した私。生意気で元気いっぱいなフェリス=フーバー=レオ、と、顔がながくて優しげなキャメロン=クライド=アラン・ラック。フェリスとキャメロン、その後もずっと友達だとしたらどんなだろう?長きに渡る関係と愛情、友情について漠然と考えたりした。とりあえず、フーバーとトルソンは幸せだった、ということかな。
あと、ヘレンミレンみたいなナオミ・ワッツ。長きに渡る信頼を元に、ひたすら裏方としての生涯を全うした彼女の存在も、気になる存在だった。
ほかにもいろいろ、あとから気になることの多い映画で、だからつい見てしまうクリント・イーストウッド作品。好きとはやっぱりいえないけれど。ちゃらぽこだから、こちとら。
イーストウッド、リンドバーグの映画作ってくれないかな。きっとおもしろいと思う。
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