2012年01月29日

J・エドガー

クリント・イーストウッド監督は、『ミスティック・リバー』以降に認識。ダーティーハリーはいまだ見たことない。
レオナルド・ディカプリオは『ロミオ+ジュリエット』以来認識、そこそこチェックしてます。

実在の人物、FBIの捜査局長を48年間もやったフーバーの話。
母親や側近との関係、「スピード」って仇名の由来など、在任時にはおおっぴらに話題になることはなかったであろう彼のプライベートについての話をおりまぜつつ、法の壁をこえてアメリカ国家を「敵」から守ろうとした姿を描く。

めったにみないハリウッド映画。アメリカ映画。
『ミスティック・リバー』はおもしろかったけど、暗い話で、もうほんとにイヤになる言葉なんかもあった。
法の壁をこえて、というか、法を変えてでも、捜査がしやすいようにする、のに熱心だったのだな、フーバーは。
また、共産主義が大嫌い。
そこまでは、そうだったんだろうな、と予想できたが、さらに、大衆の無関心というのも意識している人だったようだ。米国は狙われているのに大衆はきづいていない、みたいな。ギャングが人気あるなんてけしからん、とか。
部下の服装や身だしなみにもうるさい。
ファイリングは大好きで得意。

イーストウッドの映画を見ていて、なんとなくいつも居心地わるいというか、息がつまる感じなのは、映画の中で表現されるいろいろな立場のスタンスのうち、イーストウッド自身はどこを支持している(信じている)のかがわからないところだ。
私がわからないだけでしょうか。
『グラン・トリノ』の場合は、当然、彼自身が演じている役のスタンスが彼のスタンスだったんだろうけど。

たとえば、フーバーと側近のクライド・トルソンの関係について。
イーストウッドは基本的には古典的に「男らしい」人だと思うのだが、少なくとも、他人のそういう関係については、是としている、のだろうか?

最後の方で、発作の後遺症でよれよれなクライドが、フーバーをたしなめるところがある。回想記にある、フーバーがカッコイイ場面について、うそがある、と。
クライドは、フーバーとのプライベートな関係においても、うそをつこうとしたフーバーに対してはっきりと怒りを表明したし、あんなふうにひたすら感じよくしているだけにみえて、フーバーの良心係をしていたのだな。役立ったかどうかはわからないけど。

年をとったフーバーが回想記を口述する、という設定なので、しょっちゅう過去と現在あるいは最近を行ったりきたりする。
最初は、老けメイクに単純に関心したりしているわけだが、徐々に、人生の終わりにむかっていくな、という感じがしてくる。
それでも、フーバーとクライドが言い合いをしている場面では、ふたりのほんとうの若さが作用して、なのか、顔はふけてるけど若いふたりが何か言い合ってる、というふうにみえるときがあった。
で、それを観て、なぜか『フェリスはある朝突然に』を思い出した私。生意気で元気いっぱいなフェリス=フーバー=レオ、と、顔がながくて優しげなキャメロン=クライド=アラン・ラック。フェリスとキャメロン、その後もずっと友達だとしたらどんなだろう?長きに渡る関係と愛情、友情について漠然と考えたりした。とりあえず、フーバーとトルソンは幸せだった、ということかな。
あと、ヘレンミレンみたいなナオミ・ワッツ。長きに渡る信頼を元に、ひたすら裏方としての生涯を全うした彼女の存在も、気になる存在だった。

ほかにもいろいろ、あとから気になることの多い映画で、だからつい見てしまうクリント・イーストウッド作品。好きとはやっぱりいえないけれど。ちゃらぽこだから、こちとら。
イーストウッド、リンドバーグの映画作ってくれないかな。きっとおもしろいと思う。





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2012年01月28日

夜の歌謡シリーズ 伊勢佐木町ブルース

ラピュタ阿佐ヶ谷のレイトショーにて。
最近梅宮辰夫の映画ばっかり見てるなあ。

先週も「夜の歌謡シリーズ」やってたのだが、1回パス。
今週は、おしゃれな青江三奈さんだし、なんといっても吉田輝雄が出てるので見に行きました。
いやあ、思いのほかおもしろかった。

ダニ』や『かも』と同じように、辰兄はここでも夜の女をころがす役。一応職業名「オープン屋」となっていて、新規のバーをオープンする際に場所や女や道具を手配し、パーセンテージをもらう、ということをやっている。
女を二股かけてて、ひとりがれい子(宮園純子)、もうひとりがチャコ(清水まゆみ)。
れい子と組んで金持ちのバンジュンをころがしたり、心配そうにすがるチャコを適当にあしらったりしてるうち、れい子の元カレのヤクザが突然出所してくる。その元カレ…というか元ヒモが吉田輝雄様。
この吉田輝雄VS辰兄の対決がオモシロかった。ちょっと考えたことない組み合わせで。
まず、半ば忘れかけた頃に突然登場するタイミングがフェイント的で、お!と嬉しい。ヒモでヤクザな役をのびのびと演じ、なんだか楽しそう。
そして引き際は鮮やか。
すっかり翻弄される辰兄。
といったあたりがオモシロかった。
でも、そのあともう一山、辰兄にはドラマがあって、かっこいいエピソードではないけど、まあ、いい話的におわりました。

吉田輝雄と梅宮辰夫は、『決着(おとしまえ)』『続・決着』で共演してるはずだがそれは見たことない。
二人の組み合わせが意外だけど案外面白く、女たちとのドラマも最後までちゃんと描かれていた。『ダニ』や『かも』ほど殺伐としてなくて、メロドラマ、て感じでした。

青江三奈さんは、ほんとうにチョロっと出て歌うだけ。台詞ひとことでもいいから、ドラマに参加してくれるとよかったんだけど。そういうとってつけたようなのが結構好きなので。
かわりに、といってはなんだが、山口洋子が銀座の有名店のママ役をしていた。
風俗あるいはロケ地チェックでいえば、辰兄がカツどんかきこむ店。すごく混んでてちゃちゃーんてん風の四角い席のある大衆食堂みたいなところ。セットかもしれないけど。
それと、佐々木功の酒屋ってことになってる場所は、「ジャーマン・デリカテッセン」ていう看板があって、元町商店街にあるみたいだった。
中華街のことは、「南京町」て言ってました。


+++++++++++++++++
1968年東映
夜の歌謡シリーズ 伊勢佐木町ブルース - goo 映画


この真ん中の写真のようなシーンはありませんので。もちろんベッドシーンはあるけど。
そして吉田さんは今度もベッドシーンで脱ぎません。
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不良番長 練鑑ブルース

前に見た不良番長シリーズは、内藤誠監督、なのはいいけど、番長がもうすぐ40歳で、
ちょっとどうなのか、て感じだったが、こちらは、腹が出はじめてはいるものの、まだ3作目で、イケてる番長を見られる。
監督は、野田幸男。

この話では、練鑑仲間の鈴木やすしや菅原文太が再会して、組織やくざに対抗してひと仕事するのがテーマのようだが、文太があんまり出てこなくて残念。若すぎずに若くてお肌のツヤもよくかっこいいんだけどなあ。なぜかひとり着流しで。
番長が自分のために50万円投げ出したのを知り、お前が命の次に大事にしている金を…とか言って感謝してるのがおかしかった。

とにかく現実的で、ヤクザと交渉する際も、一時金に目をくらまされる(それは、まむしの兄弟)ことなく、パーセンテージを要求したりする。
まむしの兄弟と一緒なのは、組織ヤクザに反発しているところ。カポネ団は、愚連隊らしい。
こういうのは、テキヤとヤクザは違う、とか、スケバンは愚連隊とは違う、とかと同じ、だけど、個人じゃないのは共通よね、なんて。

どっかのバーで、番長が「番長シャロック」を歌うミニリサイタルタイムが終わると、店の人がやってきて、「困りますよ、そんな下手な歌を歌われちゃあ」とか言うのがソボクにおかしい。

ともかく、番長の体重に比例して、このまえ見た「手八丁口八丁」よりは全体に軽い感じ。
内容はあくまで男子向け。
でも、かしまし姉妹がバーのお姉ちゃんとして登場するシーンで、やーナントカさんにカントカさん、いつもきれいだねー、て言ってるのが、素直なお世辞っぽくて意外。ねえちゃんの返しも「いやあ、聞き厭いたわあ」とか言ってて、普通にかわいかった。

最後の出入りシーンは、ずーっとカメラがななめになってる絵面で通していて、あれは何度もはできないけど、一回目は目新しいなと思った。
それにしても、軽いノリなのに、毎度仲間が結構死んじゃうんですね。
そんなことしなくても、盛り上がれると思うんだけどなあ、このノリなら。

不良番長 練鑑ブルース - goo 映画

1969年東映


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女番長 感化院脱走




女番長シリーズといえば、スケバン少女たちが仁義を切り、主役はテーマソングをうたう、のがお約束、かと思えば、両方なかった。中島監督がそういうのきらいだからかな。

昨年の中島貞夫特集でみそこねた一本。
脱走を繰り返す主人公、ということで、『脱獄 広島殺人囚』を思い出す。
『脱獄…』の松方弘樹は、映画の中で何度も脱獄し、シャバではのんびりいのちの洗濯をし、捕まってもまた逃げる、そのために生きていて、それが成功していて、幸せそうに見えた。
でも、とにかく金網のないところに行きたい、とか、海に行くんだ、とか、さらに船にのって外国に、というのは、シャバに出ただけで結構満足するのと比べると、抽象的なぶん、青春ぽくせつない。

逃避行中の生活も、みんなでキャンプしたりして、かわいらしいのだが、みんなは勝手についてきてるのだな。
とはいえ、ほんとに便乗組な姉妹はともかく、お化粧娘(叶優子)と菅井きんの娘(伊佐山ひろ子!だったのか。わからなかった)は、絶望的な経験を経てやってきてるので覚悟は違うだろう。このふたりは、杉本美樹と友達になれる。
美樹が「友達」になったのは、無精ひげ面の渡瀬さん。まあかわいいから、このころの渡瀬さんは。
渡瀬さんの最後はちょっと安易だけど、美樹ちゃんが、「ヨウイチ、ヨウイチ、ヨウイチ、ヨウイチ!」ってなんども名前を呼ぶのはぐっとくる。
終わり方も、全然女番長的じゃないなあ。
とにかく、なぜだかせつなく感じて、海辺でみんながきゃっきゃいってるのもかわいいけど、美樹ちゃんの気持ちを思うと、なぜか胸がしめつけられるよう(おおげさ)。

女番長シリーズは、これと、昨年ラピュタで『女番長』(ていうシンプルな題だけどシリーズ3作目)しか見たことがないけど、このように、シリーズであっても自由にやれるっていいね。『女番長』は、すでに、感想書くにはいろんなことが記憶のかなたなんだけど、池玲子vs杉本美樹のスケバンぶりを楽しむ映画ではあったと思う。どちらかの下につくなら、池さんはカンロクだしかっこいいけど、美樹ちゃんのとこなら、美樹ちゃんの手伝いをできそうな気がして、たよれてかつ励ましてもあげられそうな気がして、そっちがいい。
「よけいなお世話だよ!」て言われるかもしれないけど。
美樹ちゃんは、顔も男の子みたいで、お尻も小さくて、黙々とがんばってる感じ。
しかしとにかく、シリーズのメイン作品をまだ見てないのでそのうちに。

今井健二って、ほかにもっとコワモテ(?)が出てると案外かすんじゃうけど、この作品では、金子信雄と室田さんしかいなかったので、いちばんコワモテだった。
名和宏はぴったりすぎる役。回想場面で、お化粧娘に刺される役の人の名前が知りたい。あの人を瞬間だけどあそこにもってきてくれてウレシかったのだった。

音楽が荒木一郎だった。彼の音楽は、映画の雰囲気をつくるのにはとても合っているし、任侠じゃない香りだから、中島監督が好きなのはわかるけど、ときどき私が苦手になる70年代ぽさが濃い人なんだよね。そう、この音楽をきいて、70年代ものが苦手(だった、今でもそうかも)なのを思い出したのでした。


+++++++++++
監督 中島貞夫
脚本 鴨井達比古・中島貞夫
音楽 荒木一郎
出演 杉本美樹 叶優子 伊佐山ひろ子 一ノ瀬レナ 渡瀬恒彦
1973年東映
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2012年01月27日

錆びたナイフ

石原裕次郎の有名作。小林旭も宍戸錠も出ている。
ちなみに、アキラのラストシーンについては、かなりネタバレしてます。





恋人を死においやった者を殺した、という前科をもつ男が、自分の暴力衝動と戦いつつ、恋人の死の真相にも繋がる町の暗黒部に迫る。

今年は日活(アクション)を見ていこうとおもっていて、まずはこちらから。
好みとかはともかく、普通におもしろかった。
舞台となる町には「宇高」という架空の名前がつけられていたが、実際は門司。このロケの光景はなかなかよかった。
手堅いプログラムピクチャー、て感じかな?

ジョーさんはあっというまにいなくなってしまったが、小林旭は、まあまあ出番があった(実は、裕次郎自身も、そうすぐには出てこないんだなと思った)。
裕次郎の弟分的ポジション。裕次郎の店でバーテンダーをしており、店の片付けをしている場面で、カウンターにある溝の上にボトルをツーっと滑らして相棒に渡したり、カウンターを飛び越えたりするのが普通にかっこいい。
(映画の中で、誰かが何かをひらりと飛び越えるとそれだけで感動する私)
まだ若くて、裕次郎同様元はヤクザの下っ端で、でもあんまり深刻に考えてはない役。きっとああなってこうなって、裕次郎の行動を促すための役ね、と予想した通りの展開になったのだが。

流れからいって、旭は兄にべったりなかんじではなく、自分の思うとおり、ヤクザ杉浦直樹からの口止め料をうけとったり、ズベ公の白木マリとあそんだりしている。兄をしたう描写はそんなになく、兄が弟を心配したり忠告したりの描写はある。
それなのに、いまわのきわの弟が、「兄貴、××××××!(字数合わせてません)」って。ちょっと唐突に感じた。
オリジナル原作&脚本は慎太郎、監督も脚本には関わっているが、このアキラのセリフは慎太郎のテーマだろう。
奔放な弟に慕われたい、良き兄貴でありたい。

もうひとつ、これは慎太郎によるセリフだな、というのがあった。
裕次郎は昔の事件の目撃者で、刑事が証言をしてくれ、と言ってくる。渋る裕次郎に「今の君の一言が、この町を暴力から救い、日本全体を明るくすることなんだ」と懇願する刑事(検事かも)。この大風呂敷のひろげ方も、慎太郎だと思います。
そもそも、急成長する地方都市、その繁栄を基盤に栄える悪の影、みたいなナレーションも最初に入るし。

なんとなく、「悪」に関する考え方がちょっと居心地悪い。なんつーのかな・・正義を通したいんだろうけど、少々一方的。「大衆」に対する考え方とかもねえ。あと、重要な、主人公裕次郎の性格づけについても、多少疑問が。暴力衝動については(かーっとなると手が出る、とかなんだけど・・)「病気」ともいわれるし、やくざからは「さすが」といわれる。という。
でも、カーッとなるときの裕次郎の様子があんまり出てこないしあってもまるきり迫力もない。激情演技が全然うまくないから、てのもあるけど。
まあとにかく、いろいろと突っ込みどころ満載だった。

アキラは、お気楽若者をなんなくこなしていた。少々(結構)アホっぽいけど、かわいげありました。キャラクター的にも比較的統一されてたし。
やくざ役の杉浦直樹が、彼よりさらに上の黒幕にびくびくしているのがどうしてなのかまったくわからなかった。どうみてもあの政治家タイプより杉浦直樹の方がこわいのに。
北原三枝は、最終的には裕次郎の味方だけど、恋人的要素はなかった。北原三枝は、洋服が似合う。

この映画、「アクション」映画に分類されてるようだけど、アクション的に、お、とか思うところはほとんどないなあ。
せりふを全然気にしないとつまらないし、気にするとつっこみたくなるし。
主人公は悩む存在なのだけど、もうひとつその悩みについていけない感じだった。


++++++++++++++++++
監督・脚本 舛田利雄
原作・脚本 石原慎太郎
出演 石原裕次郎 小林旭 宍戸錠 杉浦直樹 白木マリ 北原三枝 清水将夫
1958年日活



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2012年01月26日

国境の町

ちょっと寝不足続きで、また、映画館の中が馬鹿に暑くて(自分の寒さ対策が過剰だったのもあり)ところどころ記憶がとぎれてますが。

たのしいコメディが身上らしいバルネット作品の中で、戦争を扱うこの作品をわざわざ選んだわけではないけれど、タイミングとして今日なら行ける、というので出かけていった。
確かに、戦争ならではの深刻なところもあったけど、緊張感がある場面でも、ちょっとおかしい要素や、あっと思うようなショットが予期せぬタイミングでさっと差し込まれてて、そこが魅力だなと思った。

戦争や、戦争がはじまる前の村(町っていうより村、にみえる)の様子や、村人の様子をみていると、「昔」で「外国」なことによるエキゾチック感があり、さらに、昔制作なことによるボンヤリ画質の感触もあり、とても久しぶりにヨーロッパ絵本を読んだような、そんな感じでした。

戦争の描写はなかなか興味深い。なんといっても第一次世界大戦ですから。
白兵戦なので、戦場では敵の顔がみえるような距離で撃ち合う。撃ち合いがあるたび、兵隊たちがものすごい砂ぼこりをかぶるのが、過酷そうだった。
故郷の町では靴職人のコーリャが、爆撃でできた穴でドイツ兵とかち合う場面とか、あーんな状況なんだ!と驚いた。結果的にそのドイツ兵は捕虜になり、コーリャの町に連行される。
捕虜であっても町に出ることはできるようで、名前をきかれたそのドイツ兵が、「ミュラー3」です!と元気に答え、彼を憎からず思っている若い女性のマニカが、「ミュラーって人が何人もいるの」とみんなに教える、なんてとこがよかった。
もちろん、捕虜に対してみんなが優しいわけでもないんだけど。
村でのいろんな場面で犬がチョロチョしてるのがたのしかった。犬大活躍。
コーリャっていう人が、いちばん頼もしい感じの人だったんだけど、結局亡くなってしまい悲しかった。倒れた彼に、「コーリャ」「コーレチカ(?かな)」とか、いろんな言い方で名前を読んでる仲間がいて、そうやってかなしむところがぐっときた。

記憶のとぎれたところが後半に多かったので、戦争がおわり、革命についてのあれやこれやについてはどうも把握しきれなくて惜しいことをした。
「ミュラー3」は、結構ハンサムだったけど、ドイツに帰ったのかな。


@ユーロスペース


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監督 ボリス・バルネット
1933年ソ連


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2012年01月22日

無言歌

原題は、來辺溝、英語題は、The Ditch。映画祭のときは、「溝」という英語題そのままのタイトルだったようだ。

1960年頃の、中国政府の右派弾圧により、おおぜいの人が労働改造所で強制労働をさせられた。飢饉のためその労働さえ中止された段階の改造所の様子を描く。場所は甘肅省。
ドキュメンタリーではなく、あくまで劇映画だが、関係者などへの綿密な取材を行い、エピソードや舞台については、現実に起きたことを元にしている、とのこと。

噂はチラときいていたので、餓えをめぐる様々な描写についてはある程度予想通りだ、と思いつつ見ていた。それでも、あとになってから、いろいろな場面がふっと思い出される。
といっても、映っているのは、地下壕、砂漠、たまに管理者用建物くらいしかなく、あとは時間帯の違いしかない。
カメラが変わった動きをしたり、誰かがしゃべってる画面に赤い色が降りてきたりしない。
音楽も、最後をのぞき、全くなく、アップもほとんどなかったように思う。
そういう、厳しく終わりの見えない日々が映しだされているにもかかわらず、たいくつもせずに見ていられたし、ドラマも感じた。

映画の前半は、収容所の日常を描きそこでの生活の概要がわかるようになっている。とにかく食べるものはない。労働をやめて、各自食べものを探すのが新しい仕事だ、という命令が下ったり、「ゴビ砂漠」という地名がきこえたりして、極北の絶望感に拍車がかかる。
みんなの部屋は土を掘った横穴みたいな壕である。入り口はほんとに穴だが、中はある程度広く天井も低くない。そして明かりとりの穴があいていて、そこから射す日が美しい。毎朝、一応食事が運ばれてきて、その時間には、日が射す。その時間だけは少しだけ安らぎが…とか、うっかりいいそうだが、そんなもんじゃないんだろな。

後半は、被収容者の妻がやってきて、かかわったものには、日々の生活がかき乱されるようなドラマがおきる。
訪問することはできるんだ。とまず驚く。コネとか使ったのかもだけど。
多少は重装備とはいえ、ふつうにオーバーコートを着てやってきた彼女をみていると、「普通の」日常世界は、すこし時間をかけて移動すれば確実に存在しており、なのに、収容所ではこんな状態・・ということがよけいにこたえる。
彼女を気遣ったり、夫の遺体探しをてつだったり、被収容者たちにはほんとに大変なことだったに違いない。彼女の行動が迷惑だ、というのではなく、普通の生活環境なら、普通に湧く親切心からの行動を、あの環境でもつい行ってしまうということが、痛切に印象に残った。

そして、死体が半分野晒しになった(そんなにはっきり死体は映らない)砂漠の、風がビュービュー吹きっさらしの光景、とくに日没前の薄暗い時間の光景がすごかった。

妻の話のあと、脱走する人の話もあった。師匠を気遣い上着をかけて真っ暗闇の中脱走する。あれは成功したんだろうか。
と気になっているうち、事態が変化する。
収容所の管理者が、被収容者の中の「班長」を次の仕事に誘う会話をきいていると、こういう体制の国で生きるのは、本当に大変である、と思う。
どうするのがいちばんいいかは、わからない。

王兵監督は、これがはじめての「劇映画」だそうだが、彼のドキュメンタリー作品の方では、音楽はつかわれているのだろうか?
音楽というのも、ドラマの一種だからなあ。
『無言歌』では、最後に歌がつかわれていたけど、アカペラだし、歌手が歌っているわけでもないので、通常映画における音楽とはちょっと違うと思う。モノローグの続きのようなもの、というか。
ここまでの映像を撮れるのであれば、ヘタな音楽はつけない方がいいのかもしれない。ヘタにつけたら、かえっていんちきっぽく見えるかも。

収容所をたずねる女性の話は、王兵のドキュメンタリー作品『鳳鳴 −中国の記憶』で話をする女性の経験がかなり反映されているようだ。
3時間くらい「しか」ないそうなので、それも一般公開してくれないだろうか。


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監督・脚本 王兵
2010年 香港、フランス、ベルギー作品
公式サイト http://mugonka.com/index.html
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史上最大のヒモ 濡れた砂丘

昨年の
「生誕70年 川谷拓三映画祭 3000回殺された男の美学」@銀座シネパトス、
で見た。11月くらいかな。
たぶん、もう一回は見ないと思うので、簡単に書いておこう。

銀行員の女の人が川谷拓三に貢ぐため、銀行の金を使い込んでしまう話。モデルになったのはあれかな、と思いあたる事件、使い込みした女の名前や写真が週刊誌なんかでたくさん出ていて、今でも名字おぼえてるくらい。貢いだ相手って、かっこいいのかなあ、と思ったものだった。

これ、基本的にはポルノ、ということでつくられたんだろうか?ならば、東映だからヘテロ男向けで、女優で売るのが妥当なセンなんでしょうが、主役は川谷拓三みたいです。濡れ場はもちろんフィーチャーされてますが。
最初はしがないタクシー運転手の川谷さんだが、たまたまお客として知り合った、地味な女性銀行員を誘ってみたらうまくいっちゃって、あとはお金ひきだしまくり。
その後出会う、真っ赤な口紅がやたらにてらてら濡れた色すぎなバーのママは、あきらかに、お金目当てで川谷さんとつきあってる。
地味め銀行員は、30すぎくらいの設定かと思われますが、いかにも真面目そうな女優さんだった。

川谷さんは、すごく歯の浮くようなこといったりするのだが、相手が受け入れ体勢だと、そんなことばもどんどん通じちゃうのだなあ。銀行員はさびしく、バーのママは金欲しい。
そして、得意げにキザなせりふを言ったり、銀行員をあげたりさげたりして操る様が、とっても上手な川谷さんなのであった。
やっぱり主役は川谷拓三。オレもああいうふうにやりたいな、とヘテロ男の人が思うための映画なのね。
最後の方での刃傷沙汰場面は、東映っぽくドタバタ感もあってなんだかおかしかった。

ちなみにこの題名。「濡れた砂丘」というのがいかにもで、キャッチーなタイトルだとは思うけど、「砂丘」っていう物体的言葉があるせいか、「史上最大」といわれると、「最強」とか「最高」とかの意味じゃなく、物理的に最大、という感じがしてしまって・・砂丘の上にでっかくあらわれる拓ボン。みたいな。別に言葉はまちがってはないけど、ちょっとヘンな感じがします。私だけでしょうけども。

史上最大のヒモ 濡れた砂丘 - goo 映画
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幕末太陽傅

日活100周年記念デジタル修復版スタンダードサイズモノクロにて。
ことしの初映画館映画だったので、やっぱり書いておこう。

フィルムセンター(確か)で大昔見たきり、ン10年ぶり二回目。
前はわかってなかったことがたくさんあったし、こんどの方がずっと楽しめた。
長生きはするものです。

幕末で、これからどうなるかわからない世の中で、わからないなりに、みんなそれぞれに元気いっぱい、というか、自分流に勝手に生きている。
勤王攘夷の若者だって、「君子豹変す!」ですよ。て、それは久坂玄瑞こと小林旭のセリフです。
そういうみんなに比べ、とっても目はしのきいちゃう居残り左平次は、さらにのびのびと…しているはずなのだけど、先が見えるのが幸せともかぎらない。
彼には、病気という爆弾も実はある。
裕次郎に病気について指摘されるところは、そう言う高杉晋作も実は若死にで、さらには裕次郎自身長生きとは言えなかったことをつい連想してしまい不覚にも(だって、裕次郎のあの小学生みたいなセリフまわしをきいて、だから)ナミダ。
川島監督のことを最初に知ったのが、新聞かなんかに出ていた文章で、才能あったが、病気で苦しんだことが強調されていて、その印象が強いので、そういうおセンチな反応になったんだ、ということにしておこう、

今回いちばん気にいったところは、芦川いづみのエピソード。彼女が演じる大工の娘お久と、相模屋の放蕩息子がかけおちするのは、彼女の発案だったんですね。この発想も前向きかつ現実的ですばらしいです。チャンスはつかめ、頭は使え。左平次の上をいく目はしのきき方でナイス。そんな形であっても、ちゃんと仮祝言あげられるよう左平次が準備し、高杉晋作裕次郎もひきうける。このシーン、好きです。

南田洋子と左幸子のおふたりについては、昔見たときもなんてきれいで上手いんだろ、と思ったし、今回もそう思った。
小林旭は、月代ありの髪型だったけど、個人的に、最近は浪人頭よりちゃんと月代剃ったアタマの方が基本的には良いと思うので、まあ良し。でもどなり方も下手だしまだまだ青い。
裕次郎については、お徳な役もやってるし、主役とかじゃなくてこのくらいの出番ならアクセントでいいのではないだろうか。

今回注目したもうひとりの人は、最後の最後に出てくる押し出しの強いおじさん。市村俊幸。
左平次も負けそうだった。ああいう人って不動だからなあ。幕末だろうがなんだろうが。
あと菅井きんが、前も思ったけど今とまるで同じ。
岡田真澄はあんなにハンサムなのに出ているのを忘れていた。

幕末といえば、私には『大菩薩峠』の印象がすごく強い。(小説の)
明治維新をはさんで江戸時代と明治時代を生きた人々が何考えてたのかは興味深いが、それこそ千差万別でこの映画や『大菩薩峠』のような描き方しかできないんだろうな。
おおぜいの人間がでてくるだけでなく、この映画には犬コロちゃんがいっぱい走ってる場面なんかもあって(ねずみもホンモノ・・ですよね?ちとこわい)、がやがや感が身上、かと思いきや、最後は、左平次ひとりの場面で終わるんだな、と。
ちょっとだけ寂しさを感じたんですけど、私だけでしょうか。

今年は日活作品を見ることに力を入れようと思っております。
いっぱい見られますように。


+++++++++++++++++++
監督・脚本 川島雄三
1957年日活
デジタル修復版公式サイトhttp://www.nikkatsu.com/bakumatsu/
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2012年01月20日

ヒミズ

日本映画を封切りで見たのは、「百万円と苦虫女」以来かな。
園監督、「冷たい熱帯魚」の予告編は、何度もみたけど、全く見たくならなかった。友人のすすめにより見にいきました。

主演の若いふたりはよかったし、結末のつけ方が現実的なのもよいと思った。というか、ほかにどうしようもないよね。
だけど、「りっぱな大人」は、世の中にはほとんどいないから、自分たちだけで「がんばる」しかないんだよ。
クルマでおくってくれたヤクザ、あれはまさに、これから出会うであろうたくさんのりっぱでない大人の一種でしかない。あんなもの置いていくんだから、
それよりも茶沢さんだ。

住田くんのやりたいことは、死ぬことじゃなくて生きることなんだけど、どうやって生きていけばいいかわからないから、ああなんだと思う。
原作マンガというのがあるそうで、その中身については全くわからないのだが、主役のふたりが共に親からああ言われているのは、原作設定通りなのかな?
あの設定や、震災経験は、どうやって生きたらいいかわからない状態を醸し出す?ためのものなのだろう。
住田くんが穴を掘って泥だらけになるところは、震災、それも津波を連想したし、作り手としてもそれを意識したんではないかと思うのだけど、それは適切なことなのかよくわからない。
全般に、住田くんを追い込むやりかたもろもろは、どうなのかなあ…と思わないでもないが、人生には変なことがいっぱいある、ということにしておいて、もしかして雑なのではと思えるいろいろも横におくとして、それに対する住田くんや茶沢さんの姿には実があり、そこはホンモノだと思えるので、この作品はふたりにとても助けられていると思う。
最後まで住田くんをあきらめない茶沢さんに感動。
さらにいうなら、これが男女逆ならエポックメイキングに感動だが、日本においてはないものねだりもいいとこですのでね。

窪塚洋介と夜野のおじさんの話は妙にリアルというか、監督はこういう話が得意なんじゃ?と。あのハーケンクロイツ野郎が、侵入されてるのに自分がやりっぱなしだったと思い込むような人だってのも、かなりリアルと思いました。


監督のインタビュー http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/800/96025.html
公式サイト http://himizu.gaga.ne.jp/


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かも

宇宙人ポールとかヒミズとか、水曜日なんだからそういう新作を見に行こうかとおもったけど、そもそも時間的に間に合わないし、気分もくさくさしていることだし、辰兄映画で。
ラピュタ阿佐ヶ谷。

先週見た『ダニ』には緑魔子がでていなかったがこちらには出ている。そしてやっぱり彼女がすばらしくて、見ごたえ百倍、とまでいかなくても、確実に3倍くらいは。
向島の鋳物工場で働いていたが給料安いんでホステスになる女の子の役。
辰兄キャプテンは、ホステスあっせん業兼引き抜き業をやっていて、魔子さんは、彼のいる店にやってきてホステスとしてやとってくれと言い、相手にされないと、勝手に店のお客の相手をはじめてアルバイトなの、とか言っている。この、大学生相手にノリノリではしゃぐのも、最後の最後にいかされている。
もちろんすぐに売れっ子になる=辰兄の「かも」になる(辰兄自身は「ねぎ」なのだそうだ)わけだが、いろいろあって、向島にもどることにする。辰兄から奪取した10万円をハンドバッグにいれ、明け方の新橋(かしら。もしくは数寄屋橋のあたりのどこか?)の公園でひとりであそんでいる魔子さんもこれまた絶品。
ちょっとの間、夜の蝶としていろいろ経験したけど、自分でそれに見切りをつけて、さっぱりさわやか、なシーンで、すがすがしくもある。
なのに、なのに。
そのあと、石橋蓮司と潮健児がやってきて以降の、魔子さんの受難ぶりの悲惨さ具合がひどくて・・・もう。

『ダニ』のときは、女の人がどの人もあまりうつくしくみえなくて、というか、受難のあまりうつくしくいられなくなってた、のだと思うけど、それにしてもちょっと・・という感じだっが、こちらではそれほどでもない。
大原麗子も、やっぱりこどもっぽいというか、犬っぽい感じではあるし、ちょっとイラっとする感じもするけど、この役まわりには合っている。途中まではよかったけど、最後はやっぱり転落。
てんぷら屋からお金をひきだして店を買った女の人だけは、めずらしく、成功しているといおうか、それほど悲惨な目にはあわずに終わっている。お店がもうかってない・・くらいかな?

『ダニ』のときと同様、辰兄は最後にしっぺ返しをくらうが、『ダニ』での顛末にくらべたら全然たいしたことなくて、文字通り、ちょっと痛い目にあっただけ。

『ダニ』もこの『かも』もだが、風俗的なところがおもしろい。昔の夜の街のネオン、銀座の街の、小さな店がいっぱい並ぶ路地の足元の、敷石がひいてはあるがでこぼこしたりずれてたりするような様子。天井の低い室内で辰兄が女たちと麻雀してて、頭の上から蚊取り線香がぶらさげてあって辰兄がぶつかっちゃう、とか。
繁栄しているけどまだつつましいというか湿っぽくちまちました、つまりは昭和な風俗が興味深い。なんだか、「つきせぬ想い」の香港を見てるのと似たような懐古感にかられますが、ま、それはワタスだけでしょうね。両方経験したわけではないからね。

辰兄はこの頃は脚も長くみえるし、この世で一番かわいいのはお金ちゃん、もっとかわいいのはこの自分、て、ほんとに考えてるだろな、て感じでぴったり。その後のやくざものでも、実際的に割り切る役回りが多いような。

それにしても、魔子さんの受難っぷりはほんとうにひどくて当惑。一応最後にちょっとしたしかえしがあるけど、でもあの程度じゃね。
だから、どんなに魔子さんがすばらしくても、ちょっとこう、ヤな感じが残るような、なんだけど。

独特の雰囲気があるのは、音楽の力もあるでしょう。いかにもなムード歌謡っぽい音楽じゃないところが良い。夜の街用の音楽らしく、けだるいところもあるが、昭和っぽい湿っぽさはないと思う。この内容にこの音楽(内藤法美)、ていう組み合わせ、「当たり」だと思います。



かも - goo 映画

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2012年01月15日

探偵事務所23 くたばれ悪党ども

銃撃戦をメインにした、ジョーさん主演の痛快アクションもの。
昨年のシネマヴェーラでの特集でみそこねていたのをDVDで。
私のお目当てはもちろん、川地民夫。

川地さんは、ハットにコート、マシンガン(?)携えて冒頭のアクションシーンに登場。
いつものようにかわいくかっこよかった。
しかし、今度もまた出番が少ない。
「おれがいない間若い男を連れ込んだだろ!」と女相手に狂ったようになるシーンは一応あった。「清順作品では個性的な川地さん」(特典映像フォトライブラリーの解説より)だから。
女は楠侑子。なぜに普通にかわいい女の子、じゃないんだろ?でもまあ、こういう人の方が組み合わせとしておもしろいからだろうけど。年上女とつきあってるイメージもあるし。

ジョーさんの探偵は、金子信雄の警察と協力して、暴力団の上前をはねるギャングたちのところへ潜入捜査。教会のくだりがおかしかった。佐野浅夫、ここしか出番がないのに浚うなあ。うまいから当然だけど。
配役でいつも理解できないのが、信欣三って人。この人がギャングのボスってありえない、と私は思うんだけど。
ギャング方の人だけど最期には味方になる美女が笹森礼子。役柄もあるけどちょっと暗くない?
それより、ジョーさんとデュエットするたのしい曲を歌った星ナオミって人がかわいかった。このデュエットシーンは、明るく楽しくかわいいシーン。
あと、特筆すべきは、初井言栄。『春婦伝』では、「日本人すぐ死にたがる。生きなきゃだめよ」と言う朝鮮人慰安婦の役だったけど、ここでは、探偵事務所員のひとり。メガネっ子おばさんな外見だけど、もうひとりの男所員よりは有能、っていう。いろんな役できるのね。

なんていうんでしょう、特集上映でまとめてみて、日活・清順・ジョーさん、に「慣れた」せいか、普通にたのしく見ることができました。
サックス吹きまくりのジャズっぽい音楽も軽快に聞こえちゃったりして(ジャズ、とくにサックス苦手なんだけど)。
ジョーさんは、声の出し方がなんかふわふわしてませんか?
でもそれで、コテコテ感がないのかも。
ああいうキザなせりふは、サラっといわなきゃね。
とにかく、東映より日活の方がおしゃれだ、というのはほんとだな、と思う今日この頃です。

DVDの特典映像によれば、もとは、「探偵事務所23 吼えろ機関銃(マシンガン)」て題名だったそうです。


++++++++++
監督 鈴木清順
脚色 山崎巌
撮影 峰重義
出演 宍戸錠 川地民夫 笹森礼子 星ナオミ 金子信雄
1963年日活

探偵事務所23 くたばれ悪党ども - goo 映画

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風流深川唄

神保町シアター、「川口家の人々」特集上映にて。
監督山村聡というのが意外だったが、美空ひばり・鶴田浩二、脚本笠原和夫、というので見に行った。

(ネタバレとります)

美空ひばりが、深川で100年続く料亭のお嬢さん、おせつ。鶴田浩二は奉公人=板長の長蔵。おせつのお父さんは、長蔵を娘の婿に迎えたく、本人たちもその気なのだが、お父さんが普選運動をしている山村聡の借金の保証人になった関係で、料亭がさしおさえられ、その借金の肩代わりをしてくれるどこやらの坊ちゃんと結婚せざるを得なくなるが・・という話。

鶴田浩二が眉毛も濃く、アイメイクもしているので、こってり。ああいうメイクすると、松方弘樹(か目黒祐樹)に似る。
まあ昔の話なので、奉公人の分際でお嬢さんと結婚するなんて、ていう世間の声があって、母親(杉村春子)もそんな世間の声に賛同しあきらめろ、と。
また、職人の先輩みたいなおっちゃんが、包丁かお嬢さんかどっちかにしろ、というんだけど、それも関係あるけどちょっと話がずれるよね、それは。

ふたりの結婚話が頓挫してからは、ちょっとじれったい感じで話が進む。
ひばりが、箱根に家出する、のはともかく、しょうがなくて迎えにきた鶴田浩二に、なんか食ってけとか風呂へ行けとか・・そういう場合じゃないような。そこは、ちょいと「お嬢」さん・・と言いたくなった。

そして、おせつのお父さんがとってもいい人。あんなに親戚に責められても、ほんとにいいのか、長蔵をあきらめるのか、今ならまにあうぞ、と何度も言ってくれる。嫁入り当日になってお嫁さんごしらえできた段階でさえも。今から逃げたっていいんだぞ、って。
こんないいお父さん、なかなかいないよ。

この、じれったいのが続く間、「なんか新派みたい・・」って思ってたのだが、まさにこれ、新派の話だったらしい。
参照URL
水谷八重子の演目だったのね。

んで、最終的には、嫁入り行列に鶴田浩二が乱入して人力車ごとさらう、という。
ここで、なんかおもしろい顔だなあ、と思ってずっとみていたお金持ちのボンが、この最期ではかっこよくて、仲人をした柳永二郎の横っ面をはり、「勝つものもいれば負けるものもいる」といっていさぎよく、でも、おとうさんが使わずにもってきた一万八千円はもってかえるの。この負けっぷりはあっぱれだね。
嫁入り行列が、すごくおおぜいの野次馬に囲まれて進む様子も、圧巻だった。
これは、舞台ではできない、映画ならではですね。

鶴田浩二も目張りだったが、美空ひばりも、おしろい塗りすぎじゃないかなあ。いつもこういう顔なんだっけ。
山田五十鈴が、ほとんどコミカルなくらいの演技してたのがおもしろかった。おせつの母はなくなっており、父は山田五十鈴といい仲で、おせつも彼女を母親みたいに大切にし、五十鈴さんもおせつの幸せを願っている。おせつが金持ちボンと結婚するのに絶対反対で、そんなことになったら、あたしゃあんたと別れるよ!とおせつの父に宣言しており、実際、自分で大荷物をかついで引越し準備もはじめちゃうの。
最期の嫁入り行列の群衆の中にいても背がたかくてきれいだから目立つし。

料亭の建物、セットなんだろうけどとてもりっぱ。
江戸風のりっぱさね。
板長は、正座してシゴトするのね。高い台にざぶとんしいて。

昨年は、鶴田浩二を見直した年でしたが、この映画の鶴田浩二は、まだ敗北の美を身につけていない時代。ふつうに二枚目の役。
にしても、あの目張りは必要だったのかなあ・・ない方が素敵に見えると思うけど・・というのは、今見るからそう思うのでしょうけどね。


++++++++++
監督 山村聡(こういうのも監督するとは知らなかった)
1960年東映
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北陸代理戦争

昨年から、深作欣二作品をちょこちょこ見てます。
『狼と豚と人間』『恐喝こそわが人生』『仁義の墓場』(以上DVD)、岡田茂追悼上映では『柳生一族の陰謀』「仁義なき戦い」シリーズを再見し、『県警対組織暴力』も川谷拓三映画祭でみました。
中島貞夫との比較というきっかけでしたが、基本的に、どの作品もおもしろい。

この映画の主役は松方弘樹。北陸は福井に根ざした若手やくざ。
「仁義なき戦い」シリーズでおなじみ酒井哲のナレーションにより、北陸の地の特色、北陸人気質などの話が折々にはいる。たしかに雪に降り込められるっていうのはね。雪のある地方ならではのリンチのしかたもあるわけで。
最後のそれはちょっとビックリしましたよ。
あれをやるときに渡瀬さんが怪我して降板だったらしい。

松方演じるヤクザは、盃さえも道具の一種としか考えていないような男。ピンチもあったが最終的には勝利する。
それを途中まで助けたのが野川由美子。
でも彼女は、状況判断をちゃんとして、頼る男を変えていくんだね。現実的だなあ。

野川由美子と結果的に別れてからは、高橋洋子。このキャスティングについては、いかにも東映ていう感じじゃなくしたかった、とのこと。(「映画監督 深作欣二」によれば)
確かにヤクザ映画っぽくない感じだし。
ま、キャスティングはともかくとして、松方さんが彼女のことだけは特別だ、みたいな言い方をするのが、シゴトの面では冷静でわが道を行く男が、あーんなリンチしちゃう男が!というのがいいとこなんだとは思うんだけど…。

寄らば大樹、でない松方弘樹には好感もてる。代理戦争とタイトルにあり、その通りの実態ではあるけど、松方弘樹のつもりとしては、他人(というか他の大きい組)の代理になることはなく、やくざ世界でイイ顔になることさえ目指していないんじゃないだろか。談合もしない。それでいて、少なくともこの映画の終わる時点では、自分が目指したところをしっかり守りきっている。

なんとなく、のイメージ的なものだけど、ほかの深作作品は、「夢破れて」という感覚がどこかにある。これはそうじゃない。地味ながら実があるというか。松方弘樹の真面目ささえ感じた。


+++++++++++++
監督 深作欣二
脚本 高田宏治
出演 松方弘樹 西村昇と中原早苗(←金子信雄と木村俊恵@仁義なき戦い、の役割)
1977年東映
北陸代理戦争 - goo 映画



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2012年01月14日

絶種好男人

お正月休み中に、さらっと見た。
去年のお正月は、「花田囍事」みたんだったなあ。RIPリッキー・ホイ。
今年は王晶映画です。

リッチー・レンが、今時めずらしいレベルのおひとよし(だから、絶種)の役。その人柄ゆえ王天林さんから莫大な遺産を譲られることになる。
それに目をつけたのが、ビッチのセシリア・チョン。リッチーをたらしこみ結婚して、財産を手に入れようという魂胆。
もちろん、最後はピュアなリッチーの人柄にうたれて、改心し、ハッピーエンド。

セシリアはこの頃の方がオーラがあるだけ今よりいいかも。ほんとにビッチが似合うね、彼女は。
しかしどうして、お人よしはいつも男なの?女がお人よしの話ってあんまりないような。

とはいいつつ、王天林さんも最近なくなったので、リッチーがいっしょうけんめいお世話しているシーンとかみるとほろり。

月亮代表我的心を聴くのが合図…とかいう、いかにも中華なひとたちの心をつかみそうなネタも放り込むところも、王晶っぽい。
今後もこういう映画はつくられていくのだろーか・・などと。

ロケ地の中に、赤柱スタンリー?と思われる場所あり。あまり見かけることはない(もしくは私が気がつくことがない、だけかも)ので写真はっときまーす。
ビッチでオーラのあるセシリアの復活を祈りつつ。

image-20120114231309.png


++++++++++++++
監督・脚本・出演 王晶
出演 任賢齊(リッチー・レン) 張柏芝(セシリア・チョン) (チャップマン・トー) 黄浩然(レイモンド・ウオン) 王天林(ウオン・ティンラム) 李珊珊(リー・サンサン) 葛民輝(エリック・コット)
2003年香港

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2012年01月09日

ロンドン・ブルバード

コリン・ファレルとキーラ・ナイトレイが出ていて舞台はロンドンのようなので見に行きました。
キーラがセレブで、屋敷のガードマンとしてシャバにでたばかりのコリンが雇われる。しかしコリンは、現役大物ギャングに見染められてしまい仲間に入れといわれ、面倒なことに…。

期待したキーラとのやりとりは、まあ普通…。
元犯罪者が、再び裏社会や現役犯罪者とかかわりになってどうのこうの、というパターンは、よくあるけど嫌いじゃない。でも必ずおもしろいとも限らない。
この映画の場合、悪役があんまり魅力ないせいか、全体にあんまり色々印象に残らない。
キーラと接するときと、タフなときと、硬軟両方のコリンを楽しめるかと思ったのだが。

印象に残ったのは、ナントカフウウン、と、コリンが住むフラット近くにあるガス施設。香港は土瓜湾にあるのとそっくり。アチラではきっと、ああいうのがある近くは高級住宅地ではないような気がする。

キーラのマネージャー?役で、ヤクと馴染みのいい元?役者役で、デヴィッド・シューリスが出ていて、これは適役。コリンに、○○できるか?ときかれると、役者だからやったことあるよ、みたいに答えるのがおもしろかった。
あと、親切なインド系(と思われる)のお医者さんもよかった。

コリン充した気にもあまりならないし(絶対コリンじゃなきゃってほどでもないから)、一言でいうなら、全体に物足りないねえ、て感じです。

@銀座シネパトス3


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2012年01月08日

ダニ

夜の青春シリーズ第3作。といっても、シリーズを見たのは初めて。

いきなり親分が組を解散したため放り出された群司彰(梅宮辰夫)が、女を使い美人局の拡大版みたいなことやって稼いでいく。

辰兄が、次々女をたらしこみ、愉快にやる話、かと思ってたが、ただ調子いいだけじゃなく、醒めたやさぐれ感みたいのがあったのがよかった。
カタギの会社社長(杉浦直樹)のネタを掴んで、その妻を自分のヤサに連れ込んだときに
「たいしたところじゃねえけどよ、パリの裏町みてえだろ」というのにウケた。銀座の酒場の上かなんかのボロいビルにあるし、そう言えないこともない。

杉浦直樹社長は、コープオリンピアに住み、お手伝いさんがいて、運転手兼付き人みたいな室田日出男がお迎えにくる、といった生活。彼も海千山千でそこまで登りつめたから、そう簡単に辰兄の手には乗ってこない。何より保身第一で妻が傷ついても自分が大事な俗物ぶりで、さらにそれを自覚しての自己憐憫?芝居をいつものように達者にこなすのを堪能した。わざとなのかはわからないが、髪型にお帽子感あり。
辰兄との掛け合いも愉快。
結局、価値観の全然異なる男に攫われなおかつ夫にも絶望した杉浦の妻は群司の部屋で自殺をはかる。
という展開は、群司としても、チッ、てとこだろうな。

そのあと、大原麗子たん登場。あんな子どもみたいなのと…また何かケチがつくのでは、と思ったら、衝撃の展開。大事な商売道具が…。
そして最終的にあんなことに。ダニの運命はこんなもん、てことかな。

そういう終わりだけど、別にお説教くさかったりするわけではない。
スリムな辰兄のダークなイナセぶりを楽しむのがメイン。欲望で濁った夜の世界で黒光りする男ぶり。

このシリーズは緑魔子が常連だそうですが、この「ダニ」には出ていなくて残念。彼女がいたら、もっと迫力あったろうし、彼女なら、何をやっても最後まで美しいんじゃないかな。
代わりに、ていうのも何だが、冒頭シーンで石橋蓮司が出ていた。まだ素朴なシロウト感が残るにもかかわらず、なにか一味違う。出番はそこだけだったが光ってた。


@ラピュタ阿佐ヶ谷

ダニ - goo 映画



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2012年01月07日

我知女人心

これは中国映画なんだな。
香港映画なのかと思ってた。
でも広東語版でみました。アンディは自分の声、コン・リーは吹き替えぽかったです。

軽いトレンディドラマ的なもの。
アンディ・ラウももう50歳になるわけだから、年頃の娘がいる役なんてやるわけですね。
『門徒』の頃と比べてちょっと皺が深い気が・・気のせいかしら。
女性の考えてることがよくわかる、って設定。ふはははは。
アンディの勤め先が広告会社で、ヘッドハンティングされてやってきた優秀なコン・リーが仕事上のライバル。ぜったい彼女を追い出してやると思って画策するのだが・・・みたいな話。
オフィスもみんなの家も馬鹿に立派で、コン・リーは仕事中にしょっちゅうシャンパン飲んでる。
北京にはほんとにこういう高給キャリアがいるのかなあ。いるんでしょうね。

アンディのおとうさんは、元オペラ歌手で、老人ホームにいるが、リッチそうなホーム。
北京の街は、ほとんど映らなくて物足りない。

アンディは娘がいるということはその子を産んだ女もいるわけだが、それは元妻で、彼女は彼女で結婚したばかり。アンディの年齢を考えるとやたら若かったりずっと独身というのも、一般受けを考えるとちょっとどうかということでこういう設定なのねきっと。
恋仇もいないし、職場でも女性に囲まれ、男部下にも慕われ、老親や子どもとの関係も良好。心おきなく女性と遊ぶこともできる。
昔、橋本治が「旗本退屈男」について書いていたのと同様の、男の人に都合のいい設定なので、この映画、アンディファンの女性向きなだけでなく、ああいう男性になりたい男性にも向くかも。
アンディファン向けには、二のセンと三のセン両方で見せ場があるし。
私的には、ちょっとした課題がおわり緊張がとけたところで見たので、気楽でちょうどいい軽さでした。

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2012年01月06日

古惑女之決戰江湖

いやー久しぶりに呉鎮宇ン・ジャンユーの達者なところ見せてもらいました。

1996年製作のようなので、35歳くらいか。でももっと若く見える。
大陸から、りっぱなやくざになろうと思って香港にやってきた佐治ジョージの役。一応手下が1名いる。阿仁。
銅羅湾でであった古惑女の波子マーブル(ロレッタ・リー)に一目ぼれするが、彼女は、元彼で今はかなりの実力者にのしあがっている一哥(唐文龍)のことをまだ思っていた・・というところが大事な前提。
題名からしても、主役は、古惑女たち4人組、すなわち、マーブル・Van仔(カレン・モク)・フェイチー(だったかな?ティファニー・チェン)・小福星(テレサ・マク)でしょう、とは思うけれど、ジョージも結構主役だと思う。

ジョージのキャラクターは、『ジュリエット・イン・ラブ』での役に近い。なにやったらいいかわかんなくて、とにかくやくざになってみよう、ということで香港に来たけど、ほんとはやくざ向きでない。でも、マーブルが好きで彼女に認められたいからがんばる。
彼が逮捕されたとき、一流弁護士のギャラを払うため、自分を一晩売りに出したりもするマーブルだが、それは誠意であって彼女が好きなのはやっぱり一哥。
ということを悟ったジョージは、恋もやくざ道での売り出しもあきらめいったん大陸に帰るが、再び彼女を助けるチャンスがめぐってきて、そこで一世一代のがんばりを見せてマーブルからも認められる。
過去のいきさつにより距離をおいていたマーブルと一哥も再び寄りを戻しめでたしめでたし。

この映画、1996年の1月に『古惑仔之人在江湖』が公開され、その2ヵ月後くらいに公開されている。すなわち、まるっきりの便乗映画だったと思われます。
脇役の俳優たちも、牧師さん(林尚義)、林迪安、王龍威、それに例の「おまわりさん」まで引用している。
キャラクター構成としても、ロレッタ・リーがイーキン、カレン・モクが小春。古惑女の4人が、最後にこっちをむいていっせいにジャンプするラストシーンも、『人在江湖』にあったイーキンたちのシーンそのまんま。
若くしてのし上がった一哥が、「あんな長髪の親分てみたことないわ」とかいわれていてロンゲなのも、もちろんイーキンの写しですね。
ああそういえば、サウナでの立ち回りもあったな。
というふうににいろいろと『人在江湖』をなぞっています。

ジャンユーさんは、『人在江湖』では主役を喰う勢いの敵役カンだったけど、ここでも同様。
こんどは全然違う性格だけど。
マーブルの一言一言に微妙に反応する様子は繊細だし、顔をあわせちゃまずい相手がいるところへ連れてかれたときに、キャップをかぶって目立たなくする、だけでなく、顔をヘンテコにゆがめてカモフラージュしようとする(見破られるけど)のとか、おかしくかつかわいい。最後にがんばったときも、その前にボコられてるため顔はでこぼこで。

あと、カレン・モクもなかなかいい役で、彼女も実は一哥が好き。でも結局、一哥と波子は互いに好きあってるわけでしょ?とわかったときの、短い逡巡とあきらめぶりが素敵。とてもいいやつ。そして、一哥のピンチを救いに、マーブルとふたりでバイクで乗り込むのもすてき!

『人在江湖』を見ているからこそ、そしてジャンユーがお気に入りだからこそ、の感想かもしれないけど、意外にイイ話満載で、たのしめた。
友情出演も、なにげに豪華でした。↓
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2012年01月03日

單身男女

昨年、大阪アジアン映画祭で見損ねた映画。
まったりおうちでみました。

蘇州から香港へ、彼氏と共にやってきた程子欣(高圓圓)が、7年たって彼(尹子維)と別れたところで、香港人(古天樂)とCBC(吳彥祖)のイケメンに出会い、どちらにするか悩む話。結局どちらを選んだかは、みてのお楽しみ。

たわいない話で、コテコテすぎずにファニーで、たのしい作品でした。
久々に、ステキな恋人ぶりのダニエルを見られて満足です。
林雪ちゃんも右往左往して愛らしく。仕事はいつしてるのかな?
中環のガラス張りオフィスビルを利用したやりとりも楽しいし、もちろん、上環中環のおなじみの場所のロケもあり、安心して楽しめる内容です。ロケ地探しもむずかしくなさそうです。(ゆんゆんの家はほんとに蘇州?)
通勤時にはやっぱりバスも混むんだなあとか。

気を引きたい女性のためにマジックを使う、てのは、香港ではほんとにはやってるのかしら?
あと、みんなあんなにロマンチック演出に凝るのかな。まあ映画だし、ルイスとダニエルだからいいけど。ダニエルの最後のは…ヤケクソ?

ダニエルとゆんゆんは、ずーっと普通語、ルイスは広東語メイン。DVDで、言語を広東語にしてもそうだったな。本人の声なのはよかった。
ルイスがゆんゆんの下着についてのコメントで、「カワイイ」て言ってて、ゆんゆんが『ヘンタイ!」といいかえしているように空耳して思わず逆送りしたけど、さすがにヘンタイは違いました。
ルイスってば、ゆんゆんに責められて、痴漢の言い訳みたいなこと言ってたなあそういえば。

香港映画はやっぱりいいですね。
去年、ちょっと少なめだったぶん、今年はたくさん見たいと思います。

☆CBCって言葉あるのかわからないけど、ABCがあるならCBC=Canada Born Chineseもありかな、と。ダニエル役名は方啟宏でした。


+++++++++++++++
英語題 Don't Go Breaking My Heart
監督 杜h峯
脚本 韋家輝。游乃海。他
出演 古天樂。吳彥祖。高圓圓。林雪。
2011年香港 寰亞電影有限公司。銀河映像
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